驚愕の画角220度が見せる独特の世界「AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE」
はじめに
今回紹介するレンズは少し変わったレンズで、「AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE」です。このレンズはレンズ名に「CIRCULAR FISHEYE」と表記されているように、「全周魚眼」タイプのレンズです。その写りは特徴的で、円形の描写をします。撮影の際にはいろいろと注意しなければならない点もありますが、その描写は他のレンズでは得られない独特のものになります。
今回は、全周魚眼レンズの中でも特に画角の広い「AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE」の写りと魅力、使い方のポイントをご紹介します。
AstrHoriってどんなメーカー?

「AstrHori(アストロリ)」という名前を聞いた事のない方も多いと思いますが、中国深センにあるレンズブランドで2018年2月に設立された比較的新しいブランドです。「AstrHori」シリーズはリーズナブルな価格帯が多く、尖ったスペックのレンズを多く取り揃えている特徴あるブランドです。日本でも正規代理店(E&Iクリエイション株式会社:愛知県名古屋市)がその取扱いを行っており、各量販店などで販売されています。
AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYEの基本スペックと魅力

今回紹介する「AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE」は、全周魚眼と呼ばれるレンズで独特な写りをします。フォーカスはマニュアルになりますが、非常に被写界深度が深いので、絞り込むことでパンフォーカス撮影が容易です。実際に撮影していると、ほとんどのシーンでピント操作をすることなく撮影することができています。
全周魚眼レンズの写りの特徴はイメージサークルが画面対角線より小さい為、画面の四隅が黒く抜け中心に丸い画像が描写されます。通常のアスペクト比で撮影すると黒く抜けた部分が多くなります。また、全周魚眼レンズでは、黒く抜けた部分と円周に写し出された境界部分には、下の写真の様に全周魚眼レンズ特有の周辺部のにじみや色収差などが発生する場合があります。

■撮影環境:シャッター速度1/1600 絞りF11 ISO800
焦点距離6mm
カメラ側の設定で画像アスペクト比を1:1で設定できるカメラであれば、「AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE」を使用する際には、アスペクト比を「1:1」で撮影した方が黒い余白を小さくする事ができ、シンプルなスクエアで画像を表現する事ができます。


■撮影環境:シャッター速度1/2000 絞りF11 ISO800
焦点距離6mm
▼AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE」の基本スペック
| 対応撮像画面サイズ | 35mmフルサイズ |
| 焦点距離 | 6mm |
| 画角 | 220° |
| フォーカス | MF(マニュアルフォーカス) |
| レンズ構成 | 8群10枚 |
| 開放絞り | 2.8 |
| 最小絞り | 16 |
| 絞り羽根枚数 | 8枚 |
| フィルター径 | 装着不可 |
| 最近接距離 | 0.08m |
| 全長×最大径 | 52×69mm(マウント部除く) |
| 重量 | 約340g |
| 対応マウント | Eマウント、RFマウント、Zマウント、Lマウント |
| 発売 | 2025年8月 |

最短撮影距離は0.08mと短いので、寄って撮影する場合はレンズと被写体の接触に気を付けないとぶつかる可能性があります。

「AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE」は、驚愕の画角220度という範囲を写し込む、他には無い画角を持っています。その為、撮影時には少し工夫をしなければなりません。下の写真がカメラのグリップを普通に持っている状態のファインダー情報ですが、普通にカメラのグリップを持って撮影しようとすると、画面内に手が映り込んでしまいます。

もちろん、三脚を使って撮影すれば三脚の脚も写り込んでしまう事もあります。撮影の際には十分に写り込みに注意が必要になります。
また「AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE」でカメラ側の手ブレ補正を利用する際には、焦点距離の設定が必要になります。ただソニーαの場合、手ブレ補正の焦点距離の設定に「6mm」は無いので、今回は8mmの設定で撮影をしています。
手持ち撮影で、カメラグリップをしっかりと握れない状態での撮影(手が写り込む為)になるので、焦点距離はマッチしていませんが今回はとりあえず手ブレ補正をONの状態で撮影をしています。

撮影の際に少しカメラの持ち方など注意しなければならない点がありますが、画角220度の全周魚眼は不思議な世界を表現してくれる魅力的なレンズです。
AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYEでスナップ撮影

■撮影環境:シャッター速度1/500 絞りF16 ISO400
焦点距離6mm
「AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE」を持って、様々なシーンを撮影してみました。やはり何度かカメラを持つ手が写り込んだり、自分自身の足が写り込んだりする事もありましたが、普段撮影できない面白い写真を撮ることができました。
撮影シーンを選ぶポイントとしては、周囲に高い構造物がある場所、真上に構造物があるような場所などが比較的撮影しやすい被写体となります。
また正面を向いて撮影する際には、広い画角の影響により足元などが写りやすくなるため、少し上向きの撮影にする事で写り込みを回避する事ができます。

■撮影環境:シャッター速度1/400 絞りF11 ISO400
焦点距離6mm

■撮影環境:シャッター速度1/200 絞りF11 ISO400
焦点距離6mm

■撮影環境:シャッター速度1/30 絞りF11 ISO800
焦点距離6mm

■撮影環境:シャッター速度1/1250 絞りF16 ISO800
焦点距離6mm

■撮影環境:シャッター速度1/1250 絞りF16 ISO800
焦点距離6mm

■撮影環境:シャッター速度1/800 絞りF16 ISO800
焦点距離6mm

■撮影環境:シャッター速度1/2500 絞りF11 ISO800
焦点距離6mm

■撮影環境:シャッター速度1/400 絞りF16 ISO800
焦点距離6mm

■撮影環境:シャッター速度1.3秒 絞りF2.8 ISO1600
焦点距離6mm

■撮影環境:シャッター速度1/4秒 絞りF2.8 ISO1600
焦点距離6mm
まとめ
「AstrHori 6mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE」は、他にはない画角220度という広範囲の撮影が可能な特殊なレンズにはなりますが、このレンズにしか撮れない世界を写し込むことができるます。いつもの風景をまったく違う風景にしてくれるレンズ、普段の世界を球体に閉じ込めてしまう不思議なレンズとして楽しめる全周魚眼レンズです。
■写真家:坂井田富三
写真小売業界で27年勤務したのち独立しフリーランスカメラマンとして活動中。撮影ジャンルは、スポーツ・モータースポーツ・ネイチャー・ペット・動物・風景写真を中心に撮影。第48回キヤノンフォトコンテスト スポーツ/モータースポーツ部門で大賞を受賞。
・公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員
・EIZO認定ColorEdgeアンバサダー
・ソニーαアカデミー講師














