シグマ 50mm F1.2 DG DN | Art 強さとやわらかさが心地よく同居するレンズ
はじめに
2024年に発売された「SIGMA 50mm F1.2 DG DN | Art」。前年発売の「SIGMA 50mm F1.4 DG DN | Art」ですでに十分な描写力を実現していましたが、それから一年でさらにその先を追求したシグマのこだわりが詰まったレンズと冬の日々を過ごしました。
BFとの相乗効果を楽しむ

今回「SIGMA 50mm F1.2 DG DN | Art (Lマウント)」に合わせたのはシグマの純正カメラ「SIGMA BF」。極限まで削ぎ落とされたボディデザインの中に、最先端の性能と写真にストーリーをプラスしてくれる多彩なカラーモードを搭載したビックリ箱のような一台です。
都内でプチトリップ気分を味わう
近年は各所でクリスマスマーケットが開かれており、私も昨年は丸の内のクリスマスマーケットへ。東京駅から伸びる行幸通りに初めてツリーが設置されたこともあって、たくさんの人で賑わっていました。

■撮影環境:1/100sec F1.2 -1.7補正 ISO320 WB日陰 カラーモード:スタンダード

■撮影環境:1/500sec F1.2 -1.7補正 ISO100 WB日陰 カラーモード:スタンダード
行幸通りから日比谷へと続く仲通りでクリスマスらしいオーナメントやスノードームを揃えたお店や温かい飲み物を置いたワゴンを見ながら進んでいくと、ひと際雰囲気のあるお店を発見。
ちいさなお店の中はアンティークが所狭しと置かれていて、まるでヨーロッパの蚤の市に迷い込んだかのようでワクワクしながら中を覗かせてもらいました。

■撮影環境:1/200sec F1.2 -2.3補正 ISO100 WB日陰 カラーモード:スタンダード

■撮影環境:1/100sec F1.2 -2.3補正 ISO100 WB日陰 カラーモード:スタンダード

■撮影環境:1/100sec F1.2 ISO100 WB日陰 カラーモード:シネマ
ふと、シグマといえばカラーモードが素敵だったことを思い出し、あれこれ試してみることに。暖色系が映える「リッチ」や「ティールアンドオレンジ」も良かったですが、個人的にハマったのは「シネマ」。彩度を抑えた控え目でシックな色合いのカラーモードがこちらのお店にピッタリだと思いました。ホワイトバランスを「日陰」にしていたおかげか、複雑な色彩がノスタルジックなお店の雰囲気を一層引き立ててくれました。
「リッチ」な海を巡る
高校時代の友達と「海を見に行こう」と鎌倉方面へお出かけしてきました。海を見にいくつもりが2年ぶりの再会で積もる話が尽きず、目的の海に辿り着いたのは陽も傾き始めた頃。しばらくぼんやり海を眺めて、浜辺の落書きを冷やかしたりしつつ、せっかくだから富士山も拝もうと江ノ電に乗って一路江ノ島へ。

■撮影機材:SIGMA BF + 50mm F1.2 DG DN | Art
■撮影環境:1/3200sec F1.2 +1.3 ISO400 WBオート(色残し) カラーモード:リッチ

■撮影環境:1/1000sec F1.2 +1.3 ISO400 WBオート(色残し) カラーモード:リッチ

■撮影機材:SIGMA BF + 50mm F1.2 DG DN | Art
■撮影環境:1/26000sec F1.2 +1.3 ISO400 WBオート(色残し) カラーモード:リッチ

■撮影環境:1/1600sec F1.2 +1.3 ISO400 WBオート(色残し) カラーモード:リッチ
被写体の存在感を引き立てる強さとやわらかさが同居する心地良い描写
個人的に開放で撮るのが好きというのもありますが、F1.2の大きなボケが生み出すふんわりとやわらかな空気感が「SIGMA 50mm F1.2 DG DN | Art」の一番の良さだと思っていました。
ですが、家に帰って写真を大きく拡大して見た時に驚かされました。「解像感が高い」という言葉では言い表し尽くせない、写真から浮かび上がる被写体の存在感の強さのようなものを感じました。これは被写体の質感の再現性の高さによるものなのだろうと思いましたが、それはF1.2によって生まれるやわらかなボケの存在があってこそ。どこまでもなめらかなボケに包まれているからこそ、シャープなピント面の描写が際立つことを強く実感しました。

■撮影機材:SIGMA BF + 50mm F1.2 DG DN | Art
■撮影環境:1/800sec F1.2 +1.0 ISO400 WBオート(色残し) カラーモード:ウォームゴールド

■撮影機材:SIGMA BF + 50mm F1.2 DG DN | Art
■撮影環境:1/100sec F1.2 -0.3 ISO200 WBオート(色残し) カラーモード:モノクローム

■撮影環境:1/320sec F1.2 +0.7 ISO400 WBオート(色残し) カラーモード:ウォームゴールド

■撮影環境:1/640sec F1.2 +1.3 ISO400 WBオート(色残し) カラーモード:リッチ

■撮影環境:1/400sec F1.2 +1.3 ISO400 WBオート(色残し) カラーモード:リッチ

■撮影機材:SIGMA BF + 50mm F1.2 DG DN | Art
■撮影環境:1/160sec F1.2 ISO100 WBオート(色残し) カラーモード:リッチ
さいごに
「SIGMA 50mm F1.2 DG DN | Art」は植物の瑞々しさや心が動いた瞬間の空気感、光のやわらかさまでが写真に写り込むような、軽やかでありながら良い意味で写真に「重み」を持たせてくれる稀有な描写を持つレンズだと思います。

■撮影機材:SIGMA BF + 50mm F1.2 DG DN | Art
■撮影環境:1/12800sec F1.2 +1.0 ISO400 WB晴れ カラーモード:ウォームゴールド
■写真家:金森玲奈
1979年東京生まれ。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。東京藝術大学美術学部附属写真センター勤務等を経て2011年からフリーランスとして活動を開始。フォトレッスン&ワークショップ「ケの日、ハレの日」を主宰。
祖師ヶ谷大蔵のアトリエ「Maison PHOTOGRAPHICA」で大切な思い出の一枚を手に取れるカタチで残すプリントサービスや、写真と雑貨の店を展開している。
2026年、ソニーイメージングギャラリー銀座で個展開催が決定。














