【その3】 夕日に照らされた光景を撮るのもイイ
さあ、仕度ができたところで夕暮れの撮り歩きに出発です。
今回は、何か(誰か)の目的で写真を撮るというよりも、純粋に撮影を楽しむ、あるいは、写真を撮っている時間を楽しむ、というのがフォト美流の夕暮れ撮り歩き。夕暮れ時ならではの光景を目にしながら絵になる被写体を探せば、じつに心豊かになるんですよ...。
さて、街中にやって来ると、次第に赤みを帯びてきた西空と、にわかに多くなる人の往来。この時分は、直接夕日を撮るのではなく、夕日によって照らされた(演出された)ものに目を向けると、けっこう絵になるシーンを発見できます。そう、都会の見慣れた風景も捨てたものではありません。
そして、日没前20分〜日没後40分という限られた時間帯は、真ん丸い夕日(太陽)を撮影する・・・というのがフォト美の定番ルート。夕日に映える被写体を探しながら撮り歩きながら、最終的には 夕日そのものも撮っちゃうという、けっこう贅沢な楽しみ方なのです。

【その4】 夕日の撮影術 on ゴールデンタイム!
それでは、日没が迫ってきたので、そろそろ夕日そのものを構図に入れて撮影するお話に切り替えましょう。

1.夕日に出会うゴールデンタイムを外さない
夕日を撮りに出かけようと決めたからには、あらかじめ目安の時間帯を押さえておかなければなりません。夕暮れ時の空は、刻一刻と変化するため、夕焼けを見てから外出するのでは、夕日そのものを撮るのは困難です。まずは、その日の日の入り時刻を調べ、それを基準に出かけます。途中、街中などで目にしたものを撮り歩くなら、少し余裕を持って時間をとりましょう。

2.露出の決め方
夕暮れ時の空は、明暗差が大きいため、ただ単にシャッターボタンを押しただけでは見た目どおりの写真になりにくいもの。前回の紅葉撮影術でもお話しましたが、今回も自分で露出を決めたり、補正する工夫が必要になるのです。ビギナーは、慣れない操作かも知れませんが、以下の内容を参考にして、ぜひトライして欲しいものです。なお、いずれの場合も三脚は必要です。もし、三脚を持っていないとしても、何か固定物の上にカメラを置いてリモコンでシャッターを切るなど、ブレないような配慮をお忘れなく。
小型強力三脚
・ハンディボーイ(ケンコー) 重さ120g、開脚時高さ:163mm、閉脚時高さ:183mm、開度調整できる雲台部と、三脚の一本がL型に設計された小型ながら非常に安定感のある卓上三脚。また、脚を折りたたみ付属のベルトで固定物に巻きつければ、通常の三脚代わりにもなり、幅広い用途に使用できます。もちろん、フォト美も愛用してます!
ネットでご購入

【リモコン】
三脚とセットで使いたいのがリモコン。通常、デジタルカメラのオプション品として各カメラメーカーから発売されています(詳細はメーカーの製品情報で)。※リモコンが用意されていないデジタルカメラもあります。

●夕日(太陽)を入れた空を撮る
【測光方式を選択できるデジタルカメラの場合】
・スポット測光にモードを合わせ、画面の中で空の中間的な明るさの部分を測光すると、比較的見た目に近い写真になります。
【測光方式を選択できないデジタルカメラの場合】
・カメラのモニターを見ながら、見た目に近い画像になるよう露出を補正(「+」はオーバー、「-」はアンダー)します。
・または、夕日(太陽)を入れない画面で適正と思われる部分にフォーカスを合わせてロックし(=AEロック)、そのままフォーカスボタンを半押しのまま夕日を画面に入れてシャッターを押し切ります。
●夕空のグラデーションを撮る
日没時や日没後は、見逃せないシャッターチャンス。この時の空は、美しいグラデーションが出やすいので、測光方式は、多分割(マルチ)測光に。これは、カメラ任せと同じなのでオートのままでOKです(必要に応じて露出補正も)。

測光方式とは?
測光方式とは、カメラが適正な露出で撮影するために必要な明るさの測り方を言います。その種類は、「多分割測光(マルチ測光)」「スポット測光」「中央重点測光」の3種類が主流で、カメラ任せにすると「多分割測光(マルチ測光)」になります。しかし、このような言葉の説明だけではピンとこない人も多いでしょうから、同じ被写体をそれぞれの測光モードで撮り比べてみると、理解しやすいでしょう。


●今月の作例
夕暮れ

読者から寄せられたステキな作品を、作例写真としてご紹介しています

作例を見る

NextPage [1] このページです [3] [表紙へ]
▲ページTop
© KITAMURA Co., Ltd. All Rights Reserved.