丹地敏明先生の「日本の冬」撮影アドバイス

雪や氷が他の季節とは違った風景を演出する日本の冬。今回は、日本の冬に「雪や氷がもつ女性的なイメージや造形的な美しさ」を追求する丹地敏明先生に、ご自身の作品とその撮り方をもとに、冬の風景撮影のポイントをアドバイスしていただきました。
キタムラの撮影ツアーでの作品。「トップライトが氷を美しく立体的に見せて輝いていた。富士山に氷を重ねて見ると、雲海を連想させてくれ、その感じをフレーミングした。

■カメラ:ペンタックス645 レンズ:SMC ペンタックスA645 300mm F4ED[IF] 絞り:f32 AE プラス0.3EV 補正 フィルム:RDPII CPLフィルター・三脚使用
撮影地:山梨県足和田村・野鳥の森公園

キタムラの撮影ツアーで撮ったもの。「出逢い」をきちんと記録するのが写真。水蒸気が固まって上昇し、富士山の上で形良くまとまってくれた。イメージによる予測も必要だ。

■カメラ:ペンタックス645 レンズ:SMC ペンタックスA645 ズーム45〜85mm F4.5 絞り:f32 AE プラス3EV 補正 フィルム: RVP CPLフィルター・三脚使用
撮影地:山梨県上九一色村・本栖湖

ブナの林にどっぷり浸かって撮影していたら、突然光が射し込んできた。心地よい眩しさを出すため、ワイドレンズで太陽を入れて撮った。

■カメラ:ペンタックス645 レンズ:SMC ペンタックスA 645 ズーム45〜85mm F4.5 絞り:f32 AE プラス0.7EV補正 フィルム:RVP CPLフィルター・三脚使用
撮影地:秋田県田沢湖町・田沢湖高原

冬の山肌は、枯れ木を浮き上がらせる。斜面のグラデーションと稜線のコントラスト、そして垂れ込めた冬の雲の色彩を、画面の中で合わせて楽しんだ。

■カメラ:ペンタックスZ1-P レンズ:SMC ペンタックスFA★300mm 4.5ED[IF] 絞り:f11 AE マイナス0.7EV 補正 フィルム: RDPII CPLフィルター・三脚使用
撮影地:福島県田島町

寒立馬と呼ばれている尻屋崎の馬は、厳冬期にも自然の中で耐えて生きている。降りしきる雪の中に佇んだその姿を見るだけで、感動を覚える。

■カメラ:ペンタックスZ1-P レンズ:SMCペンタックスFA★ズーム80〜200mm 2.8ED[IF] 絞り:f8 AE マイナス0.3EV 補正 フィルム: RDPII CPLフィルター・三脚使用
撮影地:青森県東通村・尻屋崎

寒風吹きすさび、雲が勢いよく流れて手足が凍える夕方である。瞬間的に、雲間からの光が流れる雲を赤く染め、ドラマチックな時が刻々と過ぎてゆく。

■カメラ:ペンタックスZ1-P レンズ:SMC ペンタックスFA★ズーム28〜70mm 2.8AL 絞り:f8 AE マイナス0.3EV補正 フィルム: RDPII CPLフィルター・三脚使用
撮影地:青森県東通村・尻屋崎


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