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キタムラフォトコンテスト2009春夏
トップ腕自慢部門
「風景」
総評:今回のキタムラフォトコンテストもかなりの激戦でした。腕自慢の部ということもあってか、その内容のほとんどが一定水準以上のものです。風景写真というと往々にして、似通った作品が集まってしまうものですが、この腕自慢部門は定番の撮影地に行くのではなく、ご自分の感性と眼差しで風景をとらえている方の応募がとても多いのが特徴です。このことはとても良い傾向だと思います。これは、どんな場所でも自分の思いを風景に委ねることができている証でしょう。このようなアマチュア勢の活躍には、我々プロもうかうかしていられないと改めて思い直した選考でした。
 
竹内敏信   審 査 員
竹内敏信 氏
たけうち としのぶ/1943年愛知県生まれ。名城大学理工学部卒。愛知県庁勤務の後、フリーとなる。主として35ミリ一眼レフカメラを駆使し、鋭敏な感覚と的確なテクニックで自然の映像化に挑戦しつづける。風景写真の第一人者として最も人気が高く、多くの写真コンテストの審査委員を務める。写真展、講演会など多数。アマチュアの指導にも力を入れている。主な写真集に「花祭」(誠文堂新光社)、「天地聲聞」「天地」(出版芸術社)、「天地風韻」(日本芸術社)、「水の変幻」(文一総合出版)、「芭蕉百吟」「燦(きらめき)」(春陽堂書店)、「雪月花」(トーキョーセブン)、「櫻」「山櫻」「櫻暦」(出版芸術社)、「欧羅巴」(小学館)、「花風景」(日本カメラ社)、CD-ROMに「雪月花」(トーキョーセブン)、「風景遺産」(シンフォレスト)などがある。日本写真芸術専門学校副校長 東京工芸大学講師 現代写真研究所講師。NPO法人フォトカルチャー倶楽部顧問。
 
     
 
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腕自慢風景グランプリ  
「池の家族」
浜田いつ子 (愛媛県今治市) キタムラ今治/鳥生店
寸評:枯れ枝の上に止まったツバメたちにピントがキチッと合っていて、見る者の視点を逃しません。バランスも言うことなく、さらに画面右下に樹の葉を入れることで、平坦になりがちな画面に奥行きを与えています。ツバメの生態をしっかりととらえた動物写真として秀逸なのはもちろん、暗い背景にくっきりと浮かび上がった雨粒の存在も、この情景を詩的に昇華させる要素になりました。
 
     
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「人」
総評:今回の上位作品は、ほとんどが銀塩カメラで撮影したものでした。もちろんたまたまなのですが、これだけデジタルが普及している中では面白いことだと思いました。上位には、空気感や感情が見る者に伝わり、ほっとなごむような作品を選びました。人物写真は表情もさることながら、いかに被写体が内面に持っているものを引き出せるかが大事なのです。それは撮影する時の雰囲気や、撮る側が撮られる側へかける言葉などが大きく作用するということでもあります。つまり人物写真は撮る側の力量。それは技術だけのことではなく、人柄などを含みます。そこが人物写真の面白いところだと思います。
 
織作峰子   審 査 員
織作峰子 氏
おりさく みねこ/1960年12月16日生れ。石川県出身。学生時代に陸上選手として活躍。やり投げ北信越大会入賞。1600mリレーでは全日本ジュニアオリンピック出場、北信越の記録を樹立。大学時代に友人が送った写真がきっかけとなり、1981年度ミスユニバース日本代表に選ばれ、ニューヨーク大会に出場。ミスユニバース任期中に写真家・大竹省二と出会い、82年に大竹スタジオに入門。87年独立。写真家として活動開始。87年から2年間、米国ボストンに在住。その経験から作品集「BOSTON in the time」が生まれた。 作風は、北陸の風土に育まれた感性と、女性としての視点を生かした風景への優しいまなざしを感じさせる。陸上競技で鍛えられたバイタリティとスタミナで世界中を精力的に飛び回っている。
 
     
 
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「今年も満開ね」
前田 陽一朗 (愛知県一宮市) キタムラ江南/赤童子店
寸評:前田さんは、いつも上位に入賞されているそうですが、フォトジェニックな最高のモデルをお持ちの方ですね。おばあちゃんがすごくいい顔をしているし、偶然にも犬も楽しそうに笑っている。桜に空のブルーが淡くかかって、満開の桜の下で最高のポートレートだと思いました。力強さと空気感をうまく取り入れた、無駄なところがひとつもない作品です。
 
     
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「自由」
総評:作品から作者の感じ方や考え方を読みとりながら審査していきました。今回感じたことの一つは、自宅プリントとお店プリントとの格差があまりにもあることです。お店プリントならば入賞していた作品もノズルの目詰まりなどによる線状の汚れや、過剰な後加工処理等で落選したものもあり残念です。入賞作品を倣った類型的な作品も多く、オリジナリティが感じられませんでした。コンテスト入賞の秘訣は自分流の見方・考え方を写真で記録し表現すること、撮影時から作品を作ろうと思う心を捨て自分を見失わずに表現することではないかと思います。何かに感じた瞬間、反射的にシャッターを押すことも大事だと思います。題名もサポートするような言葉を添えてみると感じ方も違うと思います。
 
丹地敏明   審 査 員
丹地敏明 氏
たんじ としあき/1936年広島県福山市生まれ。出版社の写真部勤務を経て、1963年フリーランスとなる。風景写真を中心に、民家、伝統工芸、職人、刀剣などへの関心も高く、撮影対象は多岐にわたっている。活動も、国内の出版物や展覧会ばかりでなく、中国、オーストラリアでの写真展は話題を呼んだ。後進の指導にも熱心で、撮影会に写真教室にと、日本中を駆け回っている。ビデオアドバイスによる通信講座、フォトパラダイスアカデミーを主宰。主要著書および共著には『丹地敏明写真集 沖縄』(主婦と生活社)、『日本の民家』(山と渓谷社)、『美しい日本の旅』(学習研究社)、『日本の伝統工芸』(ぎょうせい)、『森の水音をきく』(世界文化社)、『変幻譜・The Microcosm of Freeze』(芸文社)、写真集+CD-EXTRA『水の調べ・An Enchanting Melody of Water』(DDN)、「美しい日本・四季の名景」(日本写真企画)、など多数。NPO法人フォトカルチャー倶楽部顧問。
丹地敏明公式サイトhttp://www.toshi-tanji.com
 
     
 
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「茶摘みの頃」
大塚 美代子 (静岡県静岡市) キタムラ静岡/千代田店
寸評:初夏の風物詩といって良いと思います。最近は機械で茶葉を摘む作業が増加している中、今も昔ながらの手摘みの畑もあるということが良く理解できます。作者の繊細な感覚が作品から感じられます。茶畑の線の配分と人物の位置が絶妙で、日よけの笠、麦わら帽子と続くところに家族の絆を感じます。柔らかい光で畝(うね)の立体感が遠近感を強調していますし、新緑の色がナチュラルです。特に手前の縦の黒い部分をセンターから少しずらしているところに美しく見せる心を感じました。この作品は作者の審美眼もさることながら、プリント仕上げの美しさに目を奪われました。
 
     
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