【その3】 あら、不思議!ズームと位置の微妙な関係
さて、早くもここは旅先の休暇村。ピッカピカのデジタルカメラを持って、フォト美は友人たちと旅行にやって来ました。さすがに東京と違い、爽やかな気候のもと、写真を撮るフットワークも軽快です。
それでは、まず、旅先ならではのきれいな風景と人物を一緒に撮るコツをお話しましょう。これは、ズームの使い方ひとつで印象的な写真になるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
まず、遠くに広がるきれいな風景をバックに記念写真を撮る場合です。
右図(A)のように、ズームレバーを一番ワイド(広角側)にして人物に近づいて撮ると、背景に見える風景は広く写り、人物と風景の両方にピントが合いやすくなります。
逆に、ズームレバーを望遠側にして離れて撮ると、右図(B)のように、先ほどの写真と同じ大きさに人物が写っているにもかかわらず、人物にピントが合い背景はボケやすくなります。つまり、背景はボケて整理されるため、人物が浮き上がって印象的な写真になるのです。
(A)撮影例
(B)撮影例
ちなみに、きれいな砂浜がどこまでも続いていて海岸線が美しい砂浜をバックに写真を撮る場合は、(A)のズームをめいっぱい広角側にして人物に近づき、海辺に転がるゴミや不要物を入れたくない場合は、(B)のズームを思いっきり望遠側にして引けば、写りこむ背景は狭くなる上ボケやすくなり、都合の悪い範囲は写らず人物が引き立つのです。
どうですか?フォト美は今まで、大きく撮りたいからズームアップしたり、広い範囲を撮りたいからズームなしで撮影していましたが、こんな撮り方もあったんですね。
今回のように、シチュエーションに応じてズームを「広角にして寄る」、「望遠にして引く」という一見逆じゃないの?とも思えることを実行するだけで、ワンランク上の写真が撮れちゃいました。

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