【その3】 花火の撮影テクニック・アレコレ
さあ、段取りが整ったところで、ようやく撮影です。
前のページでお気づきのように、花火の撮影は事前の準備がとても重要でした。しかし、それをクリアして、なおかつここでご案内するテクニックを実行すれば、わりと成功率は高いのです。以下、ビギナーには少々聞き慣れない言葉もありますが、ぜひ頑張って、あなたも美しい花火撮影を成功させましょう!
フラッシュ使用は禁物!

まずは、超ビギナーへのアドバイス。暗い場所だからといってフラッシュを使用してもダメですよ。撮影場所から花火までのキョリでは、ゼッタイにフラッシュの光はとどきません。

絞りはf8に固定しよう

絞り値を設定できるデジタルカメラを使用する場合は、f8に固定しましょう。
バルブで撮影
「バルブ」とは、長時間露光のこと。つまり、シャッターボタンを押して、そのあと しばらくシャッターを開いたままにして撮影することを言います。花火は一瞬にしてかたちが変化する被写体です。そのため、通常にシャッターを押して撮影するのでは光の軌跡を描くことはできず、あっけない写真になってしまうのです。
デジタルカメラの場合、撮影時の設定で「バルブ(長時間露光)」にモードを合わせ、リモコンでシャッターボタンを押し、数秒後に再度シャッターボタンを押します(2回目でシャッターが閉じます)。 または、バルブモードで秒数を設定すると、シャッターボタンを押してから 秒数経過後に自動でシャッターが閉じます。
※もし、バルブ撮影に対応していないデジタルカメラの場合は、できるかぎり最長のスローシャッター(機種によってはカメラ任せになるかも)でがんばりましょう。
ピントはマニュアルフォーカスで無限遠に
ピントは、オートフォーカスではとうてい合わせることのできない距離なので、マニュアル(手動)フォーカスで「無限遠」に設定します。
花火のシャッターチャンスって?
肝心のシャッターボタンを押すタイミングは、連発の場合、花火が打ち上がったらシャッターを押し、5〜6発(だいたい2〜4秒)でシャッターを閉じます。 ただし、シャッターを開いたり閉じたりするタイミングは、リモコン操作において慣れが必要です。そんなとき、黒塗りのうちわを用いた必殺技もあるのです(右の画像をクリック!→)。
花火は2回勝負する!
花火大会が始まり、次々と花火が連発されるにつれ、空にはだんだんと煙が目立つようになります。そういう背景では、あまり美しい花火は撮れません。しかも、デジタルカメラでバルブ(長時間露光)撮影を繰り返すと、感度の低下によるノイズの発生も否めないため、撮影は空が十分暗くなるのを待ってから撮り始め、早いうちに勝負します。
そして、ラストのクライマックスに備えて、途中 少しカメラと手を休め(このときは花火鑑賞&ビールタイム!?)、やはりラストの大連発に ふたたび勝負といきましょう!

デジタルカメラで撮る最大のメリットは、撮った直後に 写真のできばえを確認できちゃうこと。そう、いくら失敗しても、早期にそれを確認して何度も撮り直すチャンスがあるのです。それを最大限利用して、ビギナーと言えども会心の作を撮ろうではありませんか!

●今月の作例
花火

読者から寄せられたステキな作品を、作例写真としてご紹介しています

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もっと本格的に花火の撮影術を知りたい人は、銀塩カメラのコラムも参考にしてみよう! →こちら
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