朝日新聞社主催「日本の自然」写真コンテスト高知県一等受賞作品【待って】現在、全校生徒7名の口屋内分校です。沈下橋の向かいに小学校があり、橋を渡って通学する5名が、朝、橋のたもとに集まり仲良く通学しております。左記の舟より約8km上流です。夏の川原はカヌーイスト達が大勢集まりキャンプなど憩いの場所となります。
■カメラ:ニコンF4s レンズ:80-200mm 絞り:f5.6 シャッタースピード:1/125 フィルム:ベルビア100 撮影地:高知県四万十市口屋内

二科会写真部コンテスト入選【通学路】日本有数の清流、四万十川の中流域で川の対岸に小学校の分校がありました。下流には沈下橋という欄干のない橋がありますが、子供達の集落からは約5kmの道を迂回しなければなりません。舟で渡れば500mの近道です。素敵な通学風景でしたが、残念ながら一昨年から本校に統合され廃校となり、渡し船は廃止されております。
■カメラ:ニコンF4s レンズ:ニッコール80-200mm 絞り:f5.6 シャッタースピード:1/90
 フィルム:コダック200EX 撮影地:高知県四万十市久保川

「第八回 公募AMATERAS展」グランプリ受賞作品【欠けたグラス】水面にガスがかかり今日は駄目かなと帰り支度を始めた矢先、雲の切れ目から大自然の壮大なドラマが始まりました。好きなワイン、手にしたグラスが欠けたような夕日、鳥が二羽、三羽、私の思いをかなえてか夕日に溶け込んでくれました。息を止め、私が写真を始めて最大のチャンスに幸せをかみしめながらシャッターを切りました。
■カメラ:ニコンF4s レンズ:ニッコール1200×1.4mm 絞り:f16 シャッタースピード:1/60 フィルム:ベルビア100 撮影地:高知県宿毛市片島フェリー岸壁北西


愛機ニコンF4sを構える吉村さん。

 

通い続けて撮った貴重な一枚。

――グランプリ受賞のご感想をお聞かせください。
 受賞の知らせを聞いた時は「うそだろっ!」と思いました。実は“よみうり風景写真コンテスト”に応募したのは今回が初めてでした。同じ写真クラブ仲間の河野さんたちが応募することを聞いて、私も一緒に応募した2点のうちの1点がグランプリ受賞となりました。 
 ここ宿毛は、冬場の11月〜2月にかけて、夕日が水平線に沈む時に見られる“だるま夕日”で有名なところです。今回の作品は自宅から車で5分のところで撮影したものなんです。日頃からクラブの仲間と、よく撮りに通っていました。

――その時の撮影の狙いについて教えてください。
 “だるま夕日”は気温の低くなる冬場に発生しますが、いくつかの条件が揃わないと見ることができません。夕方近くになって「今日は見られそうだ!」と思ったら、すぐに撮影ポイントに駆けつけます。このようなことが可能なのは、地元の強みだと思います。
 ですからガイドブックに載っているような、きれいなカタチの“だるま夕日”の写真はたくさん撮っています。受賞作になった手前に鳥を入れた写真は、以前から撮りたくて何度も挑戦してきたものでした。「これだっ」と思えるものが撮れるまでには、1シーズンかかりました。

世界各地の秘境巡りがきっかけで写真をはじめて20年。

――吉村さんの写真歴について教えてください。
 20年ほど前になりますが、親友が中国旅行に私を誘ってくれました。その時にニコンF3を買って写真を撮ったのが始まりです。この中国旅行がきっかけになり、毎年二人で世界各地の秘境を巡りました。その頃は観光ではなく、現地の人々や風景などを撮影するのが目的の旅行でした。しかし、3年ほど前に行ったマレーシアを最後に、海外には出かけていません。さすがに最近は体力的にも海外旅行はきつくなってきたので、国内の自然風景だけを撮っています。

豊かな自然に囲まれた高知。被写体は限りなく存在しています。

――今後の目標をお聞かせください。
 地元の高知には豊かな自然がいっぱい残っています。海が有り、山が有り、そしてきれいな川が流れています。中でも宿毛からも近い“四万十川”は、清流としてその名が全国に知られています。
 今年はこの“四万十川”をテーマに撮影をしていくつもりです。そこには大自然だけでなく、川と人間が織り成すドラマもあります。
 これからも地元・高知の自然風景を撮影し続けることを、写真クラブのみんなと一緒に楽しんでいきたいと思っています。


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