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審査員 竹内敏信氏
たけうち としのぶ/1943年愛知県生まれ。名城大学理工学部卒。愛知県庁勤務の後、フリーとなる。主として35ミリ一眼レフカメラを駆使し、鋭敏な感覚と的確なテクニックで自然の映像化に挑戦しつづける。風景写真の第一人者として最も人気が高く、多くの写真コンテストの審査委員を務める。写真展、講演会など多数。アマチュアの指導にも力を入れている。主な写真集に「花祭」(誠文堂新光社)、「天地聲聞」「天地」(出版芸術社)、「天地風韻」(日本芸術社)、「水の変幻」(文一総合出版)、「芭蕉百吟」「燦(きらめき)」(春陽堂書店)、「雪月花」(トーキョーセブン)、「櫻」「山櫻」「櫻暦」(出版芸術社)、「欧羅巴」(小学館)、「花風景」(日本カメラ社)、CD-ROMに「雪月花」(トーキョーセブン)、「風景遺産」(シンフォレスト)などがある。(社)日本写真家協会副会長。日本写真芸術専門学校副校長 東京工芸大学講師 現代写真研究所講師。

 



どの作品も一定以上の水準にあり、今までで一番充実したコンテストになったのではないでしょうか。これはキタムラグループ店舗の充実と、応募者の力量が向上した証だと思います。その意味からも、日本の中でも誇れるコンテストに育ってきたと思います。今回の審査をして感じたのは、日本のアマチュア写真家は風景の見方が非常に優秀だということ。皆さんが自信を持って応募していることがわかりました。

グランプリ寸評
雪山をバックにした満開の桜のざわめきが聞こえてくるような、日本の風土を感じさせる作品です。早朝だと思いますが山なみや雲に陽が当たって、輝いているのがアクセントになっています。私も以前から雪と桜は相性がいいと思っていました。桜が満開で雪山があるということは、見事なドキュメントだと思います。雪が降った時を逃さず撮った努力がわかる素晴しい作品です。



作品が回を追うごとに増えてきています。非常にいいことだと思います。自由テーマなので、春の風景テーマにも応募できるような作品から、スナップシーンまで多彩な作品がありました。その中から面白いものを選んでいくことは、風景テーマの審査とはひと味違った楽しみのある作業です。このようにアマチュアの人たちが気軽に作品を発表できるコンテストがあるのは素晴しいことです。
 

グランプリ寸評
この作品からはおばあさんに対する家族の愛情が伝わってきます。そして小さなてんとう虫を見つめているおばあさんの気持ちが見事に表れています。ソフトフォーカスで後ろをボカして、ピントをてんとう虫とおばあさんの手だけに合わせています。「人間の気持ち」を写したグランプリに相応しい作品です。

今回は見た瞬間に「コレだ!」と強く感じる作品はありませんでした。鳥を撮影したものが多くレベルの高い作品が集まりました。逆に犬や猫を撮影した作品が少なかったです。また、動物園で撮影したものもありましたが、撮影テーマがハッキリしていないものが目立ちました。動物の愛とか暖かさを表現して欲しいと思います。それと毎回のことですが、最後の仕上げになるプリントにも気を遣っていただきたいと思います。
審査員 増田勝正氏
 ますだ かつまさ/1945年東京都出身。
愛犬雑誌のカメラマンを経て現在フリーの動物カメラマン。アイメイト(盲導犬)のボランティア活動にも参加し、自ら犬、猫の繁殖・育成にかかわっている。
グランプリ寸評
この作品は女の子の表情がとてもチャーミングに表現されています。動物だけではなくこどもが一緒に写っていることがポイントになっています。犬とこどもの会話が聞こえてくるような作品です。バックの処理や犬の表情などグランプリにふさわしい仕上がりです。作者の狙いがはっきりと伝わってくる一枚です。
今回はイチゴを写した作品がたくさんありました。こどもが食べやすい大きさで色もハッキリしていますので、撮りやすいテーマだったと思います。しかし、似たような作品の中では完成度の高いものでないと入賞は難しいものです。全体的にはレベルが高くなってきていて、ちゃんと表情を狙っている点もいいことです。たくさん撮った中から選んで応募されています。いいものだけを残すことに慣れているように思えました。
審査員 沼田早苗氏
ぬまたさなえ/1968年大竹省二氏に師事。1978年フリーの写真家となり商業写真、取材写真を手がけ、ライフワークとして著名な男性のポートレイトを撮影。写真展には「私の写交録」「みんな・みんな・蒼き狼」「もう一人の日本人」などがある。
グランプリ寸評
桜をモチーフしたものが多くありました。その中でもこの作品は、うれしさや楽しさがいちばん表れていました。桜を楽しんでいるうれしそうな感じが出ています。服もピンク色で春の感じが出ています。目を細めてカメラを見ているところもかわいらしいです。緑の地面に桜の花びらが散りばめられていることで、春の軽やかさを出しています。
デジタルカメラで撮影した後に色を調整した作品が目につきました。しかし色をいじると逆に仕上がりが悪くなることが多くあります。作品ができ上がったら何度も繰り返し見て、変な色になっていないかを吟味することが大事です。刺激的な色を選んでいじった直後はいいと思っても、何度も見返しているうちに色はいじらない方がいいことに気づくはずです。自分でプリントすることがデジタルの加工ではなく、大事なのは撮影データをパソコンで色調整することです。
審査員 サンダー平山氏
サンダーひらやま/1956年千葉県出身。日本大学文理学部物理学科自主卒業後、日本写真芸術専門学院発展的除籍。CMカメラマン、ファッションカメラマンなどの助手を経験した後にテレビ屋もかじる。つまり助手経験めちゃくちゃ豊富。そしていつのまにかサンダー平山となる。著書とっても多数。

グランプリ寸評
タイトルから察するとモデルは花嫁と思われますが、このように肌の露出が多い場合は、モノトーンにすることで女性らしさが強調されます。遠近感が強調されたアングルも面白く、象徴的な仕上がりになっています。


※敬称は略させていただきました。
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各種グランプリ



※腕自慢部門
テーマ1 春の風景:特選/準特選/入選/キタムラグループ賞
テーマ2 自由:特選/準特選/入選/キタムラグループ賞

ナショナルジオグラフィック賞
散歩の達人賞
 
※腕だめし部門
テーマ1 いきもの:特選/準特選/入選
テーマ2 こども&赤ちゃん:特選/準特選/入選
テーマ3 自由:特選/準特選/入選
テーマ1 いきもの:キタムラグループ賞
テーマ2 こども&赤ちゃん:キタムラグループ賞
テーマ3 自由:キタムラグループ賞