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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2017.09.01【Vol.337】

クラシックカメラ話「Nettax(ネタックス)」

Nettax(ネタックス)

今回ご紹介のネタックスは、戦前、世界最大ともいわれた光学メーカーのドイツZeiss Ikon社が1936年から1938年までの2年間ほど生産した35mmカメラです。

すでに35mmカメラにおいてシステムカメラとして1932年にコンタックスシリーズを、最高級モデルとして1935年にはコンタフレックスを登場させていたZeiss Ikon社。その他レンズ交換不可の普及タイプの35mmカメラとして1934年にはスーパーネッテルを登場させ、ライバルに差をつけるべく35mmフィルムカメラの拡充を続けていました。

そんな中で生まれたのがネタックスです。スーパーネッテルから蛇腹を廃しレンズ交換式としたモデルで、本体形状はほとんど同一、シャッター機構もコンタックス同様の鎧戸式シャッターです。本体の生産台数は約3000台といわれています。交換レンズはわずか3本、105mmの望遠レンズトリオターと50mmF2.8とF3.5テッサーレンズの3種類のみです。105mmは総数202本とされ非常に入手が困難なレンズの一つです。またテッサー50mmF3.5も当時のカタログでは記述が見られますが現物を見かけたことはまだありません。

3000台も生産したので、プロトタイプではなくキチンと販売されていったカメラではあると思いますが、果たしてコンタックスのようなユニバーサルカメラに対し、交換レンズも少なく、カメラとしての優位性や差別化を図ることができなかったネタックスはどれほどの台数が売れたのでしょうか。

中古市場では、そこそこ見かけるカメラですので入手は難しくありませんが・・・。個人的には一つ目の独特のデザインとシルバーのブラックのツートンカラーが好みで、お気に入りの一台となっています。


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