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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2016.06.03【Vol.272】

梅雨に備えた機材の保管

メンテナンスグッズ

高温多湿の日本ではカメラのような光学製品の保管や手入れはしっかりと行いたいものです。レンズなどに気がつけば発生しているカビはそのままにしておくと知らないうちにレンズ面いっぱいに繁殖してしまいます。湿気がこもるのを防ぐためにも撮影後はカメラバッグなどからは必ず機材を出しておくようにします。カメラ全体をカバーできる布製や革のケースに入れたままの保管も厳禁です。侵食の程度にもよりますが、多くの場合は完全に除去というのは難しいようです。梅雨に備えて一度機材の保管とクリーニングをチェックしてみましょう。

レンズや本体はまず大きなホコリをハケなどで払い、その後ブロアーで飛ばしていきます。とくにズームレンズ鏡筒伸縮部分は隙間が多いので、いきなりブロアーをかけるとホコリが鏡筒に侵入しやすいともいわれ、ハケでホコリを払ってから清掃していきます。レンズマウント部分や電子接点もクリーニングクロスで拭いておきます。

つぎにレンズ表面は無水エタノールなどを含ませたレンズペーパーやシルボン紙で拭きます。竹製の棒などに巻きつけて拭くこともありますが、拭きムラを残さずにレンズ表面をきれいに拭き上げるには技術が必要ですので、よほど大きな指紋や汚れがない限りは単純にサッと拭き上げる程度で大丈夫です。なおレンズ後玉(ボディーに近いほう)はできることならそのままにしておきたい場所です。レンズ表面よりは後玉のほうがデリケートですので、汚れが付着していなければブロアーでホコリを飛ばす程度でOKです。

機材を保管する場合は防湿庫という方法が手軽で安心です。設置場所の確保が必要になりますが4~5台程度が収まるコンパクトタイプも最近ではラインナップされているようです。また、身近なものを保管庫に使えます。ホームセンターなどで手に入る蓋つきのコンテナボックスや、簡易的なものであればチャック付きビニール袋です。中に乾燥剤やカビ防止剤を入れておけば機材を確実に保管できます。僕個人としては防湿庫は使用しておらず、機材はすべてコンテナボックスに保管しています。15年以上この方法で機材を保管し続けていますが、乾燥剤、カビ防止剤の交換、機材清掃、そしてカメラとレンズをしまい込まずに定期的に使用することで、今のところカビなどのトラブルに見舞われたことはありません。

たとえ低湿で恒温状態で保管しても、ホコリや油脂などカビの原因となる要素があれば、カビは繁殖することもあるそうです。機材を保管する前のクリーニングをしっかり行うことがトラブル回避の第一歩といえるでしょう。


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