【散る】水に削られた岩肌の質感が、濡れた女性の肌のように写ったが、撮っている時にはこんなになまめかしく写るとは思わなかった。ここではPLフィルターを使わず、空の反射で立体感を表現している。
■カメラ:リンホフマスターテヒニカ レンズ:400mm 絞り:f22 シャッタースピード:6秒 フィルム:プロビア100F 撮影地:福島県北塩原村中津川渓谷 〈撮影〉三好和義


秋の被写体は春に比べて豊富で色鮮やか。
いろいろな表現方法を楽しめるのが魅力。
今年の4月26日から5月7日まで、東京・新宿タカシマヤにてタヒチやハワイ、バリや沖縄など美しい南国のビーチリゾートに焦点を当てた写真展『南国の楽園 ON THE BEACH』が開催され、期間中には約2万7千人という記録的な来場者が訪れました。この写真展を含め、『楽園』をテーマに国内外で撮影を続けてこられた三好先生ですが、日本の秋の自然風景についても数多くの作品を撮られてきました。これまで本誌『フォトライフ四季』では、春号に三好先生にご登場いただいておりましたが、今号では初めて秋号にご登場いただくことになりました。これまではご紹介できなかった三好先生による“秋”の風景写真をお楽しみください。また、秋の被写体ならではの撮影方法についてもお話をお聞きすることができました。
※表紙及び特集ページに掲載した写真は、すべて三好先生の作品です。
みよしかずよし

1958年、徳島県生まれ。1981年、東海大学文学部広報学科卒業。同年、株式会社楽園を設立。13歳の時に沖縄を訪ねて以来、タヒチ、モルディブ、南極からチベットまで世界各地で「楽園」をテーマに撮影を続けている。高校時代には銀座ニコンサロンで、当時最年少で個展を開く。27歳の時に写真集『RAKUEN』で木村伊兵衛賞を当時最年少で受賞。作品は米ジョージイーストマンハウス国際写真博物館に永久保存されている。1995年から1997年まで北マリアナ連邦経済参事官をつとめる。1999年、外務省が作品「日本の世界遺産」540点を買い上げ、国際交流基金(THE JAPAN FOUNDATION)により世界各国で巡回展が行われている。1998年から県知事任命により阿波特使として徳島の良さを伝える活動をしている。
三好和義公式サイト http://www.rakuen-co.com
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