カメラのキタムラ
Vol.48 2004 SPRING
 
【雲の日記】「窓こそは毎日差し替えられる最高の絵画である」という意味のことを昔の偉い人が書いていましたが、毎日の暮らしの中で窓の外の光景というのは、デジカメで撮影する価値があります。私は「雲の日記」と称して心に残った空や雲を記録しています。普通の撮影では露光は補正しませんが、このシーンでは夕焼け雲に「コク」を持たせる為にマイナス1補正しました。
■カメラ:イオスキッスデジタル キヤノンEF-S 18-55mm ファイルサイズ:ラージ・ノーマル 撮影モード:Pモード

【銀座4丁目】毎日歩いている場所も、それをデジタル画像に記録して見ると、思いもかけぬ発見があるものです。何十年も散歩している銀座4丁目をいつもの感覚とはちょっと異なったアングルで撮影しました。とは言っても、デジカメを上に差し上げてノーファイダーで撮影しただけですが、普通には考えられないシーンが撮れました。
■カメラ:イオスキッスデジタル キヤノンEF-S 18-55mm ファイルサイズ:ラージ・ノーマル 撮影モード:Pモード

【サカザキさんとカワシマさん】デジカメ、特にコンパクトデジカメは持ち歩きが苦にならないのですから、どんどん仕事や遊びで出会う仲間を撮影したいものです。相手がパソコンを持っているなら、画像をメールで送ってあげるのも良いですが、デジカメプリントサービスで、「写真」を次回にその人に会った時に差し上げたりすると、また喜ばれます。
安上がりなヒューマンコミュニケーションです。
■カメラ:リコーキャプリオG4ワイド ファイルサイズ:ラージ・ノーマル
たなか ちょうとく
1947年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒業。日本デザインセンター勤務を経て独立。
1973年から4年間ウィーン(オーストリア)に住み、作家活動を行う。1982年、文化庁からニューヨークに派遣される(2年間)。カメラの保有台数は2,000台を超える。『デジカメだからできるビジネス写真入門』(岩波アクティブ新書)、『デジカメ・マエストロ田中長徳の仕事にこそデジカメを使う!』(TJムック)など著書多数。

最終回
デジカメ撮影の
簡単便利なコツ
 デジカメは構えず気楽に気ままに撮るというのが、前後2回のこの誌上講座の後半というわけです。
 ここで前回の続き、デジカメの選び方ポイントについてもう少し触れておきましょう。
 5年前のデジカメの黎明期とは異なり、今ではメーカーさんがそれぞれ真剣になって生産しているデジカメはその性能もほとんど差がなくなりました。
 そうなるとデジカメ選びの好みというのは、自然とデザインとかブランド、それと色彩の再現が自分の好みにあっているとか、さらに接写が可能であるとかいう、個人のテイストが重要視される時代になってきました。言い方を変えれば、その性能は各社が競っているわけですから「鼻の差」なんですが、その僅差の中にデジカメユーザーの好みが反映される時代になりました。

 各メーカーさんのそれぞれの機種に関しては誌面の関係で省略しますが、重要なアドバイスは「キタムラに行って自分の目で確かめる」ということです。
 よくカタログのスペックだけを比較してデジカメ選びをしている人が居ますが、これはなるべく避けたいものです。紙の上のデータと実機を操作するその感覚というのは、前者は畳の上の水練というわけで実体がありませんが、後者は実体ある経験ですから、まずお目当てのデジカメに触って見ることが大事です。
 デジカメのデモコーナーで対応してくれる店員さんはその道のプロですから、分からないことは臆せず質問すること。

 それにしてもデモコーナーでは沢山のデジカメが並んでいます。
 一般的なコンパクトデジカメをメインに、高倍率のズーム付き、カード式の超小型デジカメ、さらにレンズ交換式の一眼レフ方式。
 実に目移りがしてしまいますが、私のイチ押しはコンパクトタイプのデジカメです。それも3〜400万画素で3〜4倍ズーム付きのモデルであれば、各社そこら辺の機種は売れ筋ですからまず最初の一台はこのクラスを選ぶのが良いと思います。
 常時携帯したい人ならカードサイズのデジカメも良いですね。しかしコンパクトデジカメに比べると小型軽量な分だけ画質が弱いので、これ一台となればコンパクトデジカメです。
 一眼レフ式のレンズ交換可能な機種も魅力ではありますが、その価格が安くなったとは言え、まだまだの感がありますし、デジカメの最大の強みである「常時携帯する」という意味からすると問題ありです。これらの一眼デジカメは2台目の目標と考えましょう。

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