まじめなポートレート講座
第二回

サンダー ひらやま
1956年5月14日、千葉県市川市八幡神社の大銀杏の木の下で生まれる。日本大学文理学部物理学科自主卒業後、日本写真芸術専門学院発展的除籍。コマーシャルカメラマン、ファッションカメラマンなどの助手を経験した後にテレビ屋もかじる。つまり助手経験めちゃくちゃ豊富。そしていつのまにかサンダー平山となる。著書とっても多数。
 
 
 
■大口径レンズを使ったMFでのピント合わせが写真修行の第一歩
 ポートレートを撮るためには大口径単焦点レンズが優れていることは前回説明した。ただ問題がないわけではない。まず第一に高価であること。例えば85ミリF1.4クラスになるとほぼ10万円である。コレは高い。特に初心者にとってはとんでも無いネダンだ。

 高いレンズを使えばいい写真が撮れる。コレは素人でもそんなような気になれる。では高いカメラはどうか?高いカメラを使えばいい写真が撮れるかというと、ボディだけ高いモノを使ってもけしていい写真が撮れるわけではないのだ。いいボディとはいいレンズの性能をフルに発揮させるために必要なのであって、どんなにいいボディでもつまらないレンズを使っていては、いい写真にはならないのだ。

 ではどうすればいいのか? まずいいレンズを買うこと。ここから始まる。価格が高いことが問題なら50ミリF1.4ぐらいでもいい。中古だったらけっこう安く買えるはずだ。ここで大事なのは大口径ということであって焦点距離にこだわっているのではない。まず明るいレンズを使う。ここから写真の修行は始まるのだ。ここでの問題は、最近はAF一眼レフが主体だから、大口径単焦点レンズの中古が見つかりにくいということ。しかし昔のMF一眼レフの中古をみれば、50ミリF1.4ぐらいなら簡単にみつかるはずだ。つまり、標準レンズ付きのボディを買う。レンズは50ミリF1.8でもいい。ともかく大口径レンズを手に入れることが大切なのだ。50ミリF1.8でも開放F値がF3.5〜4.5のズームレンズよりもはるかに明るい。
大口径レンズの絞り開放は美しいボケが得られやすい。しかし、その反面ピント合わせはとても難しくなる。撮影は手持ちではなく、三脚を上手に利用することがピンボケを防ぐコツなのだ。
■カメラ:ミノルタα-9 レンズ:85mm F1.4 絞り:開放(F1.4)シャッタースピード:1/60秒
 
 
 
すすむ