特集
圧倒的な迫力で迫る海中の世界、
その一瞬のドラマをカメラでとらえる。

なかむら いくお
1945年秋田県昭和町生まれ。20歳のときに潜水と水中写真に取り組み、以後、専門誌のカメラマンを経てフリーランスとなる。現在、海を専門とする撮影プロダクション「スコール」代表。CMや劇映画、ハイビジョン映像でも、その撮影技術は高く評価されている。ライフワークの東京湾をはじめ、水俣湾など、社会性のあるテーマにも取り組んでいる。88年木村伊兵衛賞、94年文化庁芸術作品賞など受賞多数。写真集に「海中顔面博覧会」「白保SHIRAHO」(情報センター出版局)、「ありがとう 海の仲間たち」(東海大学出版局)、「ぴっかぴかの海」(講談社)、「カムイの海」(朝日新聞社)、「海のなかへ」(小学館)、「ガラパゴス 太古を伝える野生」(集英社)など多数。
海に囲まれた島国の日本では、海そのものを一つの風景として、風景写真の被写体の一つに数えてきました。読者の皆さんも、誰もが一度は大海原に向かってレンズを向けたご経験があるのではないでしょうか。しかし、その水面の下には、陸上からではけして見ることのできない、もっと素晴らしい景色が広がっています。カメラのキタムラが今回ご紹介する、日本の海中写真の第一人者である中村征夫先生も、そうした美しい海中写真を数多く発表されてきました。「海ではシャッターチャンスは一瞬で通り過ぎてしまう」とおっしゃる中村先生の、海中写真に対する情熱が読者の皆さんのもとに届けば幸いです。
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