ぶらりわが街
写真を趣味としている方々に、地元の名所や撮影ポイントを紹介していただいているこのコーナー。今回は「心に残る風景」の作品づくりを目ざされており、キタムラ主催の第7回春の花フォトコンテストではみごとグランプリを獲得された岩手県盛岡市の佐藤賢悦さんにご登場いただきました(カメラのキタムラ盛岡/上堂店=黒瀧)。
 盛岡は転勤で住まいを構えてから12年になります。それまで海沿いの町ばかりに住まいを構えていましたので、海から遠く離れたところに住むのは初めての経験でかなり戸惑いを覚えました。

 盛岡の特徴をひと言でいいますと、なんといっても寒暖の差が激しいところでしよう。最低気温はマイナス15度以下、最高気温は35度以上になります。なんとその差50度以上にもなります。こうした気候風土の元に住んでいる動物(人間を含めて)、植物は自己主張もするが、共に助け合って生きていかなければなりません。岩手は広く、この広い大地からはたくさんの恵みがあります。おいしい食べ物も沢山あります。それと同時にこの地に生まれ、この土に眠っている先人たちの生き様がひしひしと伝わってきます。今、それを肌で感じていることを私は誇りに思っています。現在、私のテーマは「心に残る風景」にあります。何年経っても心に残る作品をつくりたいと願っています。
盛岡市内 不来方(こずかた)城跡 秋の彩り 
秋化粧をした石垣です。
■カメラ:キヤノンEOS-1N レンズ18〜35mm 絞り:f16 シャッタースピード:オート フィルム:EB-2
 
 
 
盛岡市内 不来方城跡 石垣のライトアップ
気温マイナス10度 石垣は今年403年目を迎えます。
■カメラ:キヤノンEOS-1N 70〜200mm
絞り:f8 シャッタースピード:オート フィルム:EB-2
盛岡市内 石割桜
100年前の先人たちもこの光景に 心打たれたことでしよう。
■カメラ:キヤノンEOS-1N 
レンズ70〜200mm 絞り:f5.6 シャッタースピード:オート 
フィルム:RVP
盛岡市内 不来方城跡 秋の彩り 
秋の彩りはまさに錦絵のようでした。
■カメラ:キヤノンEOS-1N レンズ:18〜35mm 絞り:f11 シャッタースピード:オート フィルム:RDP・
 
 
盛囲市郊外 日詰 見事な一本桜でした。
■カメラ:キヤノンEOS-1N レンズ:28〜70mm 絞り:f9 シャッタースピード:オート フィルム:RDP・
 
佐藤賢悦さん
写真を始めて3年だそうですが、学生時代には油彩画に熱中し、県美術展、二科会中央展などに出品してきたことで「これが撮影の礎になっているのでは……」と語っておられます。今後については「自分の気持ち、自分の生き方を風景写真を通して表現したい。風景に出会ったとき、どんな表現ができるのかを追求し、一期一会の世界をクリエイトしていきたい」とのことでした。
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