カメラのキタムラ
第7回全国秋の彩フォトコンテスト

●次回の「秋の彩フォトコンテスト」に応募される方々に、審査員である竹内先生から望むこと、あるいはアドバイスをお話しいただけますか。

 「秋の風景」ということを考えてほしいですね。秋イコール紅葉だと単純に思わないでほしい。日本人の感性というものは、もっと細かく深いところで季節の移行を読みとれる能力を持っていますから、初秋の頃、夏の終わりや初冬にまで視野を広げて、秋の風景を探してほしいですね。

日が暮れた寂しい風景も秋の風景ですし、晩秋の落ち葉がすべて落ちてしまった禿げ山を木枯らしが吹いている。それも秋の風景です。日本人が秋の自然の中で培ってきた気持ちを風景写真の中で表現してほしい。もちろん美しい紅葉は日本の秋の特徴なので、紅葉を捉えていくのは大事なことなんですが、それだけが秋ではないんです。風土が合わせ持っている意味を写真で感じ取れるような、味わいのある作品を期待したいですね。

 それと審査して思うのは技術的な問題です。せっかくのアイデアがカメラブレのような表現技術の稚拙さによって充分活かされていない例が多いんです。やはり三脚は使用してほしいですね。またネガカラー部門ではプリントで損をされている応募者が多いんです。プリントの段階でもっときびしくチェックしてほしい。ネガカラーのプリントは本来はもっといい色合いで出るはずなんです。

 それと、特殊な意図がないかぎり、できるだけ低感度フィルムを使用してください。ネガカラーでしたらISO100、リバーサルの場合はISO50〜100を使用するといいと思います。低感度フィルムは画質も色合いもいいので、それを使ってよりデリケートな描写を目指してほしいです。

「第5回 全国秋の彩フォトコンテスト」審査風景

カメラのキタムラ
「第7回全国秋の彩フォトコンテスト」作品募集のお知らせ

「年々応募作品のレベルが着実にアップしている」と審査員の竹内敏信先生からもご好評をいただいているキタムラ「全国秋の彩フォトコンテスト」。
今回も紅葉をはじめ、日本の「秋の彩」を表現した作品なら何でもOKですので、皆さんの傑作・力作をふるってご応募ください。※詳しくは、9月上旬よりカメラのキタムラ店頭に設置される応募用紙またはポスターをご覧ください。

賞金・賞品総額500万円!