撮影教室


見た目にバランスの良い構図にしよう

 写真の画面構成や構図を選ぶとき「こうしなければいけない」というようなことはありませんが、視覚的バランスの良い写真は、やはり多くの人達が好む傾向にあって、フォトコンテストなどでも入賞しているほとんどは、この構図がしっかりとしています。

バランスが良い黄金分割

 構図の決定でよく聞く言葉に「黄金分割=黄金比」があります。古代ギリシャを端に発していますから古い話です。これはある画面(テレビ、写真、フィルムなど)の長方形の短い方を1として長い方を1.62にすると、調和がとれた見やすい画面になるといわれているものです。

 35mmフィルムは24×36mmで1:1.5になりますが、やはり黄金比を参考につくられています。この黄金分割を参考にして撮影すると、バランスの良い写真になります。

 フィルムの黄金分割サイズは、各辺を3等分してそれぞれ交わった線の辺りにポイントを置くと、見やすい画面構成ができるとされ、見る人の視線が分かれることなく、主題が何であるかが自然に判断できることになります。

 こうした意味から、よくいわれるのが「原則的に画面の2分割は避けよう」です。画面を同じ比率で2等分してしまうと、視線が分かれて主題を弱める結果になるからです。

横位置か縦位置か

 また画面構成で横位置か縦位置かで、よく迷うことがありますが、原則的には広さや長さ、安定感などを強調しようとするなら横位置、高さを強く表現したい場合は縦位置と言われています。

 もっとも、迷ったら両方撮影することをお勧めします。特にコンテストに応募したり、作品を求めるなどでは多くの写真の中から「選ぶ」と考え、アングル、ポジションを変えて撮影すると良いでしょう。

 このほか三角形、対角線、トンネル型、大小対比構成といった選び方もあります。以上のことを踏まえた上で作品づくりに変化を出そうとするなら、ポイントをずらして個性を狙うのも面白いでしょう。

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