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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2017.09.22【Vol.1497】

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2 編(情報を加筆いたしました)

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

接着剤を多用しているOM ZUIKO は招かざる客です。昨年痛めた右肘の状態が良くないのです。年ですからプッンしてしまったのでしょうか?
先日心配頂いた方より湿布薬と塗り薬を戴いてしまいました。ありがたいです。
話は変わりましてOM の100mmですが、社名環を外しますと前群レンズ(G1レンズ)が内径一杯を占めており汎用工具で外すのは剣呑です。専用工具が必要のようです。
待てよ!マクロ90mmはマウント側から外せたよね!と直近に得た情報を頼ることにしました。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

1~3のネジを外し、バヨネット環を外しました。

バヨネット台座を止めている1~3のネジを途中まで緩め状況を確認します。
引っ張りバネは絞り作動環を開放側に戻す作用をします。両端がネジの括れに掛けてあります。外すと変形しそうですのでそのままと致しました。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

バヨネット台座・絞り作動環を共に外すことが出来ました。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

絞り値連絡板を外します。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

X印のネジを外してはいけないようです。と申しますのはネジを止める穴が調整するような仕様になっているからです。この様な仕様は調整を必要すると判断致します。
1~3のネジを外します。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

注意しながら後群レンズカム環を引き上げるとコロに咬合していました。
矢張り外してはいけないネジでしたね!

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

後群レンズカム環を除けた底部に3本のネジが見えました。(画像では2本しか見えません)3本のネジを外します。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

3本のネジを外しますと後群レンズカム環と共に後群レンズと共に分離できました。
分離できたことで前群レンズ側のゴミやカビの清掃が出来ます。
今回はマクロ90mmと違い収差補正のカムの仕様になっていたことでした。
無理に後群レンズを外そうとすればコロを痛めるところでした。
未知のレンズを分解するに当たっては十分すぎる注意が必要です。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

ここからが追記情報になります。社名環はG1レンズを直接締め付けていました。
レンズサッカーで吸引し安全な場所に保管しておきます。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

以前の個体は接着剤が緩まず断念したと記憶しています。
今回は如何かと?挑戦しました。
専用治具で無くても汎用治具でいとも簡単に前群レンズ室を外すことが出来、外せなければ先に進めませんでした。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

真鍮色の締付環を外しますと前環&フードが外れます。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

絞り値クリック環と絞り値環の間に硬球とスプリングが納められています。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

絞り値作動板を直接外すことが出来ず、マウント側より絞り値連絡板(5番目の画像参照)が射し込まれていました。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

絞り値室を分離しますと鏡筒と絞り値室との間にスペサー3個がありました。
スペサーの組み込みを怠りネジ締めしますと絞り値室の変形に繋がりますので注意が必要です。

OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2

絞り値作動板を分離出来たことでヘリコイド部分解が可能となりました。
過去記事「OM ZUIKO AUTO-T 100mm1:2 編(マクロ90mmを参考にせよ) Vol.1022」では避けました前部からの分解は接着剤の量が少なかったのか?仕様変更で外しやすくなったのか?で分解することが出来ました。
それにしても使用してある接着剤の溶剤は何なのですかね?
試しましたシンナー・メチルエチルケトンでは歯が立ちませんでした。まさか酸素遮断系の接着剤では無いでしょうね?
修理教室で教材に詰まりOMズイコーを講義したのですが接着剤に阻まれ苦労した経緯があります。又、銀縁会と言う退職したメーカーの方の集まりがありますが、オリンパスの方は参加していませんから情報を得られません。サービスセンターにでも出向きましょうか?

隠居人 田口由明

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