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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2016.08.05【Vol.1366】

Periflex 3 編(曜変天目の圧板)

Periflex 3

1957年製造と言いますから若干弟になりますね。対物レンズに焦点距離の刻印あり。
交換レンズに合わせて交換する方式のようです。
巻き上げると潜望鏡が降りてきて焦点を合わせ、ミラーで導き、レンジファインダーの如く焦点合致が確認出来る。イヤハヤ独創的な機構と感嘆するし、作動させるには頭痛薬を手元に置かなければならない。

Periflex 3

アルミ素材は酸化すると白い粉となり接着を阻害して剥がれてしまう。剥がれた化粧皮は剥がれ部分が癖となる。
清掃は、酸化部分の飛翔する微粉末に注意しながら地金を剥き出しにしなければならない。
化粧皮を剥がしたときに6カ所のネジ穴を確認する。

Periflex 3

裏蓋側を見ると6本のネジが見える。ネジを外せば前板を分離出来るのか?
何かミノルタ35を思わせる不吉な作りを彷彿させる。

Periflex 3

硬化した化粧皮に皮用のクリームを塗り養生する。そして硬化した化粧皮を少しずつ揉みほぐしながら柔らかくする。

Periflex 3

接着した後、脇に当て紙をし、輪ゴムで押え癖を付ける。機構の不具合に手を付ける前の道のりが遠い。

Periflex 3

南宋時代に焼かれた曜変天目の完全品3点は国宝であり、静嘉堂文庫美術館・藤田美術館・大徳寺龍光院と全て日本国内に伝世されている。
平面にするには硝子製なのでしょうね。曜変天目とは似ても似つきませんし、比べる自体馬鹿げた事なのですが、泡が瑠璃色の輝きであるならば曜変圧板と遊び心で例えたいです。
カメラ本体の分解の様子は後日、続編として書き上げることにします。

隠居人 田口由明

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