永田町黒澤

久し振りに訪れました永田町黒澤です。隣では顰蹙を買いました議員宿舎の工事をしておりました。元料亭の佇まいを残しております玄関は、一見敷居が高そうに思われがちですが、１階は蕎麦席で近くに勤務するOLが気軽に囲炉裏席でお酒を味わい蕎麦を楽しんでおります。冬場は囲炉裏席がお勧めですね！

小鉢：高野豆腐に時期の枝豆の色彩が綺麗です。料亭は体験したことが在りませんが、味付けは料亭そのものの印象を受けました。黒澤家の味付けです。

前菜：烏賊の酢の物・鴨肉の巻物・鰻の豆腐鮨？・イチジクには田楽味噌が載っておりました。イチジクジャム作りには少し足らないようです。

焼き物はイサキでした。サッパリとした白身は、小生の好みです。

温物：穴子の揚げ物にレモンを絞り、胡椒塩で戴きます。

強肴：黒牛のしゃぶしゃぶを胡麻たれで味わいます。
口に入れればとろける肉質に思わずお代わりとベルを押したくなります。

早く召し上がって下さいと言われ、はい、そうですかと、お酒の酔いも在りまして撮影もせず笊だけになってしまいました。二八の細打ちのお蕎麦です。
お酒は冷酒、天青風路（神奈川）飛露喜（福島）供される片口の酒器が好きです。 ビールグラスは乾杯を憚る薄さでした。

最後の甘味は、ジャスミン茶のアイスクリームです。ほんのりと香りと冷たさは、火照った咽頭を優しく冷やします。

帰り際、高橋邦宏さんのお弟子さんが、蕎麦を打っておりました。
気の置けない仲間と至福の時間を過ごし、外に出ますと蒸し暑さが酔いを加速します。
日枝神社の蝉時雨が耳鳴りの様に聞こえるのは、酔いなのでしょうか。

日本橋店中古売場　田口由明