スペースシャトルを支える

「ハンダ付け」されど「ハンダ付け」である。

ハンダ付けとは、固体金属と固体金属の間に、両者の金属よりも融点の低いハンダを溶かし、毛細管現象により接合させ、被金属とハンダ間に金属化合物（合金）が生じる現象をさす。
まあ～、このような堅苦しい説明になります。

ハンダ付けをするに当たっての注意点として

1. ハンダ鏝先を綺麗にしておく。（スポンジを水で湿らし酸化物を拭う）
2. ハンダ付けする被金属の酸化を綺麗にする。（油分等の汚れも)
3. 鏝先温度と作業時間に気を付ける。
4. ヤニ入りハンダを使用しフラックスは使わない。

ハンダ付け後の良否の判定として

1. 富士山型の裾広がりをしている。
2. 光沢と艶がある。

間違っても、お手盛りならぬ、盛りハンダをすると中島誠之助氏より「いけませんね！」と言われてしまいますヨ。

紹介するハンダは日本アルミット社製で１９７９年６月NASAのスペースシャトルに“KR-19RMA”が採用されました。
接合部には、僅か１ｇの余分なハンダも許されないのです。

http://www.almit.co.jp/J-index.html
スペースシャトルを飛ばしているのは、日本の技術力と思うと誇らしくなります。
塩素を含むハンダを使用しますと、腐食が起こり故障の原因となります。
旧修理部でも、日本アルミット社製のハンダを常用とし、修理後の品質に勤めておりました。

音響製品のカスタマイズをされる方々も多々あると思います。
その節は、多少割高ですが日本アルミット社製を使用することを勧めます。
そして、ホルストの惑星に耳を傾ければシャトルの中の演奏会です。

日本橋店中古売場　田口由明