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ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー

多重露光を使ってみようVol.250 2015年12月25日更新

今年も最後の更新となります。いつも「山ちゃんの写真教室」を読んでいただき、ありがとうごいざいます。今週は多重露出を使った小技の紹介です。写真を撮りに行くとたまにですが、自分の撮っている写真に「なんかこういう写真はだれでもとりそうだよなあ」と思うカットが何点かあります。そういう写真も個人的には必要なので当たり前っぽいとおもいながらも撮っているのですが、そういう時はなにか遊びっぽいことをやってみたくなります。今回は多重露出を使って違うパターンの写真をもう一点撮ることのできる方法を紹介します。

普通に撮ると物足りない時

作例1は来年のクリスマス用に撮影に行ったとき、テーブルの上にディスプレイされていたうさぎの人形を撮った作例です。ストレートに人形の全身を撮ったもので安定しているとは思うのですが、「無難すぎてつまらないかな」とも思ったカットでした。後ろにクリスマスツリーがあるのでイルミネーションが黒っぽいモミの木の中で小さくボケている状態です。

作例1ストレートな撮り方

作例1ストレートな撮り方

もう1パターン撮る方法を考える

普通であれば背景を変えてみたり、光の向きが変わるように移動するとかレンズを変えて遠近感を変えるなどいろいろな方法があります。しかし、このディスプレイは近づくことができない状態だったので、広角を使って寄ってパースをつけるとか違うアングルで背景を変えるといったことはできません。そこで多重露出を使ってもう1パターン撮っておくことにしました。多重露出は機種によってできるものとできないものがありますので自分のカメラに多重露出の機能があるかどうかをまず確認しておきましょう。

多重露出とは2枚の写真を重ねたような効果

多重露出とは2回以上の露光で2つの像を重ねる撮り方です。簡単に言うと例えば2回の多重露出とすると1回目に撮った画像と2回目に撮った画像を重ね合わせたような写真を撮ることです。今回は一回目はピントを合わせて撮り(作例1)、2回目はわざとぼかして撮って(作例2)ソフトフォーカスのような効果が出るような写真にしてみました。

作例2第2回目の露光

作例2第2回目の露光

便利なゲイン補正

ニコンのカメラではゲイン補正と言う言葉が使われていますが、これは多重露出をしたとき重ね合わせた画像の明るさがちょうどいい具合になるように露出を調整つしてくれる機能のことです。今回はゲイン補正をONにして撮影します。多重露光をセットしたらまずはピントを合わせて作例1のような写真を撮り、続いてわざとぼかした作例2を撮ります。この時あまり長い時間をおいて2回目を撮るとさっきセットした多重露光が無効になることがあるのでさっさと撮りましょう。2つの画像を重ねる作業はカメラ内でやってくれるので面倒な露光回数による露出の計算などはしなくても大丈夫です。そうしてできたのが作例3です。気を付けるのは第2露光でシャッターを切るとき主役の被写体だけでなくどこにもピントが合ってない状態にしてから撮ることです。私はたいてい手前側の何もに空間にピントが合うようにして全体をぼかします。また、このようなソフトフォーカスっぽい写真にしたいときは、ハイライト(明るい部分)のボケがシャドー部(暗い部分)に向かってにじむような感じになるので、コントラストの強い絵柄の写真にこそ有効だということです。当たり前すぎるかな、と思った時にでも一度試してみてください。

作例3多重露出

作例3多重露出


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