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ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー

雨の日のスナップを撮る 1Vol.222 2015年06月12日更新

梅雨の時期に入りました。雨が降っていると暗い上にカメラを濡らすのが心配でなかなか写真を撮りに出かける気持ちになれないかもしれませんが、雨の日ならではの写真というものもあります。私自身も傘をさしながらの撮影はけっこうしんどいという本音があります。でも自分のペースで撮影できるスナップだったら「一応行っておくか」と重い腰を上げて撮影に出かけ、撮り始めるとけっこう楽しく撮れるものです。それに雨の日には普段混んでいる場所でも意外に人が少ないことがあり「雨でラッキーだった」という場合もあります。今回は雨の日のスナップを撮ってみました。

WBで青を強調してみる

作例1と作例2は和風の塀を背景に入れて雨を撮りました。雨粒だけだと写真のインパクトが弱いと思ったので、楓の緑を中心に入れてピントをあわせてあります。作例1はWBを太陽光に合わせて撮りました。見た目の通りのの色で写っています。いつもはこの設定で撮っているのですが、作例2のほうはWBをタングステンに合わせて撮りました。WBをタングステンに設定すると青みが強調されるので画面全体が青っぽく写ります。青は雨のイメージに似合う色なので見た目よりずっと青みがかった色になりますが、そんなに違和感がありません。むしろ雨の日のしっとりしたイメージを強調できると思います。

作例1WB太陽光

作例1WB太陽光

雨粒は暗い背景に重ねて撮る

作例1、2で黒い塀を背景にしたのは雨粒をはっきりと写すためです。雨粒は小さいうえに白く写るため暗い背景に重ねないとはっきりとは写りません。真黒な背景でなくてもよいのですがなるべく暗めでトーンの落ち着いたシンプルな背景を選びましょう。暗くてもごちゃごちゃした背景だときれいに写すのが難しくなります。また、作例のように雨を針のように細く長く写すにはある程度の低速シャッターが必要です。レンズの長さにもよるので一概には言えないのですがこの時は1/50秒くらいがいい感じに撮れました。これ以上低速になるとブレの危険性が高いので、もしもっと低速シャッターを使いたい場合は三脚が必要になります。

作例2WBタングステン

作例2WBタングステン

雨に濡れた路面もりっぱな脇役に

作例3は小雨の日に撮っていますがこれと言って雨が写っているわけではありません。それでもなんとなく雨っぽい感じになっているのは写真全体の暗いトーンと濡れた路面のおかげです。濡れたアスファルトの路面なんて写真の素材としては思い切り地味な感じですが、雨の日の写真にはなかなか味のある脇役となってくれます。作例では全体を暗い感じにするために-2の露出補正をしています。また、全体を暗い感じにするために気を付けることは主役以外には余計なハイライトを入れないようにフレーミングすることが大事です。奥のほうにともった門燈は暗さを強調するための脇役になっているのでよいとして、ここで白い空などが画面の上のほうにでも入ってしまうと、写真全体が暗く落ち着いたイメージにはなりません。道の奥行きを出すために絞りを開けて前ボケと後ボケで主役の車をはさむことと、低いアングルから撮ることもこの作例の場合は大事なポイントです。

作例3ぬれた路面で雨を表現

作例3ぬれた路面で雨を表現


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