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星の写真の撮り方2Vol.202 2015年01月23日更新

今週は先週の写真を合成して星の軌跡の写真を完成させましょう。ちょっと前に星の写真を撮りに行こうと思い海へ行ってみたらものすごい風で、風上に向かうとまともに息ができず、顔には砂がバチバチと当たり、散々な状態でとても撮影どころではなく2日後に出直しました。家を出るときにちょっと風あるかな?と思ったのですが海辺では風の強さが倍増することをすっかり忘れていました。2日目も気温はたいして変わらなかったのですが風が強いのと風がないのとでは体感温度が全く違うので撮影にはあまり風のない日がおすすめです。ああ、寒かった。

比較明合成とは

フィルム時代のようにいっぺんに40分露光して星の軌跡を撮ることももちろん可能ですがそれを街中でやろうとすると、人工照明による夜景がじゃまになります。街中の夜景を40分も露光したらたいていの場合トビトビになってしまうため星が具合よく軌跡を描いてくれていても人工光が明るすぎてなかなかまともな写りになりません。そこで軌跡が短くなるのを承知で、例えば1分露光した写真を何枚も撮り、星の軌跡の部分だけをつなぎ合わせて長い軌跡にするという方法が有効になります。比較明合成という合成では複数の写真を合成するとき、ピクセルごとに明るさを比較して明るいほうのピクセルに置き換えて合成する、という方法をとっています。ですから同じ露出で撮影された夜景の部分はそのままに、動いている星については動いた軌跡をつなぎ合わせるように合成してくれます。

合成ソフトを使ってみよう

今回はフリーの合成ソフトSiriusCompを使いました。とりあえずPCにソフトをダウンロードして開きます。高尾ソフトは使い方が画面に書いてあるのでとてもわかりやすいです。jpegだけでなくrawも扱えるようになっているようです。「基本的な使い方」を読んでまずは保存先のフォルダを選択します。フォルダを用意しておくか、元画像と同じフォルダに入れてしまっても大丈夫です。保存ファイル名は指定しなければoutput_compという名前になります。作例1は作業中のSiriusCompの画像です。左が現在合成に使っている元画像で、右が合成された画像です。星の軌跡が伸びていくのが面白いようにわかります。作例2が完成した画像です。なぜか軌跡が明るい部分があるのですが、露出などは一切変えていません。おそらく空にかかっていた薄い雲のせいだと思います。薄く雲がかかっているときは星が暗く写っていて雲が切れたときに明るく写ったのではないかと思われます。作例2は同じフレーミングで30秒で撮影した画像を50枚使って合成しました。もっとたくさん撮れば軌跡はもっと長くなります。

作例1合成作業中

作例1合成作業中

カメラ単体で軌跡を撮れる機種がある

今回はPCで合成ソフトを使う方法を紹介しましたがカメラ単体でも星の軌跡を簡単に撮れる機種があります。オリンパスのOM-D E-M10は比較明合成ができる機能を採用しています。私が持っているカメラでは多重露光を使ったので10回までしか画像を重ねることができませんでしたが、E-M10のライブコンポジットという機能を使えば最長3時間分の撮影が可能です。軌跡が伸びていく様子が背面パネルでリアルタイムに確認できるので、ちょうどいい長さになったら撮影をやめる、ということもできます。星の軌跡を撮りたいと思っている人は次にカメラを買うときに検討してみてください。

作例2合成した画像

作例2合成した画像


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