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お神楽を撮るVol.191 2014年10月31日更新

先日、読者の方から当コーナーに質問をいただきました。「神楽の撮影をしたいと思いますが、動きがあるしフラッシュは光らせないのでむつかしい。」とのことです。ご質問を寄せていただきありがとうございます。お神楽の作例写真を持っていなかったため撮りおろしになってしまい、お答えするのが遅くなって申し訳ありませんでした。一般的な撮り方になってしまいますが、参考になればと思います。神楽も神社の神楽殿で演じられるのが一般的だと思いますが、ホールなどの舞台で上演されることもあります。今回は神楽殿での舞を撮ってきましたのでその時の話をさせていただきます。

シャッター速度は1/500秒くらいが安心

作例1は現場の状況です。神社の境内にある神楽殿です。晴天の昼時ですから屋外は明るいのですが、神楽殿は屋根があるため、手前のほうは、ともかく奥のほうがちょっと暗い状況でした。それでも三方が開けているので露出に困るほどの暗さではありませんでした。今回はISO640に設定して撮っています。ストロボはたとえ暗くても使わないほうがいいでしょう。多少画質を犠牲にしてもいいのでISOを高く設定してノーストロボで撮りましょう。踊りの写真は動きがあるので慣れないと追いにくいかもしれませんが、そこはひとえに「慣れ」です。動くものをファインダーで覆い続けられるようになるには慣れるしかありません。機会があるときに練習しておきましょう。AFですが私は今回はシングルショットで細かくちょこちょこ合わせて撮りましたが、面倒であればコンティニュアスAF(キャノンではダイナミックAFだったかな)を使ってもいいと思います。状況や天気によって明るさは違うと思いますが、こういった踊り系の写真を撮るときはシャッター速度を1/500以上の高速シャッターで撮るようにしましょう。

作例1 状況

作例1 状況

下は舞台の床面ギリギリで切る

作例2は中央のAFフレームでピントを合わせそのままシャッターを切った例です。正直言って無駄が多い写真です。まず左側のスピーカーが邪魔ですし、舞台の床より下はいりません。赤い斜線で囲ってある部分は正直言って無駄なので切ってしまいましょう。踊り手を大きく写すために人物を上下いっぱいにフレーミングして演奏者(囃子?)も入れて撮ったのが作例3です。こういった踊りの写真では踊り手の全身を入れて撮るのが常識とされているのでとりあえず全身で撮ってみました。横位置にすると周りの様子も入りますから作例のように演奏者を入れるか、別の踊り手をフレーミングに入れて撮るといいと思います。

作例2 余計なものが写りこんでいる

作例2 余計なものが写りこんでいる

作例3 人物を上下いっぱいにする

作例3 人物を上下いっぱいにする

望遠ならアップも撮れる

ご質問には「70-300mmF4-5.6Lで撮る」とありましたので望遠でも撮ってみました。このクラスの望遠レンズがあるならかなりアップで撮ることもできます。先ほど、踊りは全身で撮るのが常識」と書きましたが、迫力のある面が出てきたので面のアップも撮ってみました(作例4)。一応横顔も撮ってみたのですが(作例5)やはり正面顔のほうが迫力がありますね。

作例4 望遠で面のアップ

作例4 望遠で面のアップ

作例5 面の横顔

作例5 面の横顔

きめを撮っておく

踊りにはたいてい「きめ」と呼ばれる形があります。ポーズをとってお客に見せるところ(作例6)ですのでそれぞれの振付の決めポーズをとる間があります。特に日本舞踊などの撮影では、この「きめ」だけは絶対に撮っておかなければならず、落としてはいけない撮影ポイントになっています。どこがきめなのか判断が難しければ、たいていの踊りでは音楽が盛り上がり、踊り手がポーズをとったらそこが「きめ」であると解釈していいと思います。止まってポーズをとる瞬間なので、動きを追うのが難しい人にとっても撮りやすい瞬間だと思います。

作例6 きめを撮っておく

作例6 きめを撮っておく


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