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コンデジと一眼レフVol.153 2014年02月07日更新

先日ビギナー向けと中上級者向け一眼レフの話をしました。今回はコンデジと一眼レフを比べてみましょう。もともと「よりよい写真を撮る」ことを目的とした一眼レフと「軽く小さくいつでも持ち歩ける」ことを第一に考えて作られているコンデジですから違うことだらけなのですが、コンデジでも、もうちょっといい写真が撮りたいというユーザーのための機能が採用されているものもあります。一眼とコンデジの大きな違いの一つに撮像素子の大きさがあります。今回はその辺をちょっと比べてみましょう。

撮像素子の大きさが違う

なんといってもまず違うのが撮像素子の大きさです。この部分は今ではたいていCMOSセンサーが使われているのですが、撮像素子の大きさはそのカメラの価格に露骨に反映されてくるので、「安い」ことを優先したいコンデジの場合は必然的に小さくなってしまいます。一部のコンデジには一眼レフ並みの大きな撮像素子を持つものもありますが、そういうモデルはコンデジでありながらお値段も高いです。さて撮像素子が小さいと、大きなものに比べて画質が落ちることは避けられません。特に暗い場所では撮像素子が小さいとノイズが出やすくなるというデメリットがあります。

撮像素子が小さいとぼけにくい

[作例(1)]はコンデジ(ソニーサイバーショットDSC-TX20)で撮影しました。撮像素子はだいたい9×7ミリ程度(ものずごいくざっくりですが)の大きさです。[作例(2)]は一眼レフ(ニコンD300S)で撮影しました。撮像素子はAPS-Cサイズです。モデルはうちのテレビの上にあったエケコ(ダンナの本国では福を呼ぶといわれている人形だそう)です。絞りは同じなのですが後ろの公園の看板のぼけ方がだいぶ違いますね。コンデジで撮った写真は、看板のなかむら公園という字が判読できますし、下の地図も、地図であることがわかる程度のボケです。しかし一眼レフで撮った写真は、文字も判読できませんし地図も、絵なのか地図なのかいまひとつよくわからないくらいぼけています。これは画像素子が小さいカメラと画像素子の大きなカメラで同じ写真を撮ろうとすると、画像素子の小さいカメラのほうが焦点距離の短いレンズを使うことになるからです。普通は絞りを開ければ開けるほどボケは大きくなりますが焦点距離の短い(より広角)レンズを使っているために同じ絞りでもよりピントの合う範囲が広くなるということです。

作例(1)コンデジで撮影

作例(1)コンデジで撮影

作例(2)一眼レフで撮影

作例(2)一眼レフで撮影

作例(3)コンデジPモードで撮影

作例(3)コンデジPモードで撮影

作例(4)コンデジ背景ぼかしで撮影

作例(4)コンデジ背景ぼかしで撮影

背景ぼかしモードもまあまあ使える

ではコンデジでは「背景がふわっとぼけた写真は撮れないのか」ということになりますが、コンデジにも背景ぼかしモードなどがけっこう採用されています。この機能については前に画像処理で背景になる部分をぼかすものだということを説明しました。この機能の場合、どの部分をぼかすかはカメラ任せなのでたまに「ここはぼけなくてもいいんだけど」という部分までぼかしてしまうことがあります。[作例(4)]は背景ぼかしモードで撮影した写真です。Pモードで撮影した[作例(3)]と比べてみると後ろのカフェの看板にぼかし処理が入っているのがよくわかります。個人的にはそんなにへんなぼけ方ではありません。ボケ味としてはそれほど違和感のないものではないでしょうか。しかし、マネキンの首のあたりと左側の方のあたりが不自然にぼけているのがちょっと気になります。本来このマネキンは主役なのでぼけないでほしいのですが、部分的にぼけちゃってる感じです。このように予定外のことも起こりえますがだいたいは主役をはっきり、背景はぼけた感じに仕上げてくれるので、この機能で絞りによるボケの代替えとすることもできます。ただしボケ具合の調節ができないこととやはり使いにくいという点が難点です。ただ、細かいことを気にしないならこれもありとして楽しんでよいのではないでしょうか。


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