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ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー

モノクロを楽しむVol.151 2014年01月24日更新

今回はモノクロ写真を撮ってみましょう。と言っても私の場合は普通に撮って後で画像処理でモノクロにするのがいつものやり方です。フィルムの頃からそうでしたがカラーで撮っておけば後でモノクロにすることはできるけど、最初からモノクロで撮ってしまうとあとで「やっぱりカラーもほしいんだけど」とか言われたときに困ってしまうからです。しかし、一時は芸術作品はモノクロで、的な雰囲気があった時代もあり、若い頃はわざわざモノクロで写真(仕事以外の)を撮ったこともありました。モノクロの写真もけっこう楽しいものです。多くのカメラにモノクロを撮ったり、撮影した写真をモノクロに加工する機能が採用されていますから一度ためしてみませんか。

モノクロが似合う被写体は?

モノクロにしたとき、いい感じに仕上げやすい被写体の一つが人物のポートレートやスナップだと思います。肌の質感や陰影などをきれいに仕上げるには、きれいな光を選ぶことが成功のポイントですが、女性でも男性でも人物はモノクロの被写体としてとても良いと思います。作例(1)と作例(2)は同じ写真ですが作例(2)は彩度を0にしてモノクロにした写真です。作例(3)はさらにちょっと調整して肌の諧調を明るくした写真です。諧調というのは要するにコントラストの事なのですが、モノクロをきれいな印象に仕上げるには豊かな諧調を作ることがポイントです。白から黒まで幅広く諧調があり、しかも白とびや黒潰れにならないようにするときれいなイメージのモノクロ写真になります。作例(1)~(3)の場合は黒い髪と白いドレスでシャドーとハイライトができていますから、その中間の諧調をきれいに出せばほぼ成功です。

作例(1)そのままの色

作例(1)そのままの色

作例(2)彩度を0にしてモノクロに

作例(2)彩度を0にしてモノクロに

作例(3)トーンカーブを調整

作例(3)トーンカーブを調整

花も意外に面白い

昔有名な写真家が、活けた花の写真をモノクロで撮っていました。色鮮やかな花の写真をモノクロで撮るのはもったいないように感じる方もいるかと思いますが、はなびらの質感を強調するように撮るなど工夫次第でモノクロでもよい写真が撮れる被写体だと思います。作例(4)はピンク色のアジサイの写真ですが、葉の緑色のトーンが暗めなので、そのままモノクロにすると葉の部分は暗く落ちてアジサイの花を引き立てます。このようにモノクロにすると肉眼で見ているときの印象とは違うイメージを楽しむことができます。逆にモノクロ向きでないと思うのが(個人的にですが)料理の写真です。これはなかなかモノクロでおいしそうに見せるのは難しいと思います。何度か撮った写真をモノクロに加工してみたり、モノクロで撮影したことがあるのですが、どの写真も「カラーのほうがいいよなあ」という結果でした。どなたかモノクロで料理の写真をおいしそうに撮る方法をみつけてもらえないでしょうか。

作例(4)アジサイ

作例(4)アジサイ

作例(5)モノクロにしたアジサイ

作例(5)モノクロにしたアジサイ

中間調ばかりだとつまらない

モノクロの写真をきれいに撮るには白から黒までの豊かな諧調がポイントだとお話ししました。モノクロの写真の場合、黒も白もなくてグレーばかりの画面になってしまうと、いまひとつつまらない印象になってしまうので注意しましょう。作例(6)と(7)もアジサイの写真です。しかし作例(4)、(5)と違い、葉の緑色が明るいトーンだったため、モノクロにすると花と葉のトーンが同じような明るさになってしまいます。これならカラーで見たほうがずっといいと思います。このようにモノクロの写真は見た目から色を引いて明るさ暗さで写真を作るものなので、慣れが必要ですが、現実とは一味違う表現が可能な写真になりますのできっと楽しめると思います。

作例(6)アジサイ

作例(6)アジサイ

作例(7)モノクロにしたアジサイ

作例(7)モノクロにしたアジサイ


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