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背景ぼかしモードを使ってみるVol.114 2013年05月03日更新

ミラーレス一眼を使う仕事をやっていて気が付いたのですが「背景ぼかしモード」という機能が搭載されているのです。どうやら一眼レフの一部の機種にもあるようだし、私が所有しているコンデジにもこの機能が付いています。コンデジは撮像素子が小さい為「ふわっとした大きいボケは作れない」という弱点があったのですが、背景をぼかすモードがあるなら、この弱点は解決するのでは?ということで、今回は背景ぼかしモードの使い方です。

実際にはぼかせない場合もある

私が所有しているのはソニーサイバーショットTX20です。早速背景ぼかしモードに設定して室内の適当なところを写して見ましたが、室内でちょっと暗かったため手ブレでブレブレになってしまいました。すると暫く「処理中」のメッセージが表示された後、[作例(1)]のような「ぼかし処理が行えませんでした」というメッセージが表示されました。いつでもどこでも背景がぼかせるわけではないということです。

作例(1)ぼかし不可

作例(1)ぼかし不可

ぼかし処理とは?

実際にカメラの中では何をやっているのでしょうか。まず撮影した画像の中からピントの合っている部分とボケている部分を判別します。ピントの合っている部分はそのままに、ボケている部分をよりいっそう「画像処理で」ぼかしているのです。ですから手ブレで画像全体がぶれていたりしたら、ピントの合っている部分をカメラが判別できず、「ぼかし処理が出来ない」と言うことになってしまうわけです。コンデジ等では先に書いたようにボケが小さいので、ぱっと見にはたいしてボケていないように見えます。そこを画像処理で大きくぼかすわけです。

ぼかしやすい状況を作らないとうまく背景をぼかせない

このモードにセットすると広角側では[作例(2)]のように「被写体までの推奨距離30センチ」というメッセージが表示されます。要するに「主役までの距離を30センチくらいにするのがお勧めです」という意味です。さらにズーミングして望遠にしてみると今度は「推奨距離1メートル」という表示に変わりました([作例(3)])。これは「主役まで1メートルくらいの距離で撮ってね」という意味になります。ここで気をつけたいのは、背景までの距離です。後ろに写っている背景になるものが遠ければ遠いほどよい、ということです。いくらカメラの言うとおりに30センチ先の主役にピントを合わせても、その主役の背後に壁などであって、それが背景になるようだと、また「処理できません」と言ってくる可能性大です。あまり背景が近すぎると画面全体にピントが合っている状態になってしまうことがあるため、ピントがあっている部分とあっていない部分をカメラが判別できなくなってしまうからです。

作例(2)被写体との推奨距離

作例(2)被写体との推奨距離

作例(3)棒縁側での推奨距離

作例(3)棒縁側での推奨距離

作例(4)Pモードで撮影

作例(4)Pモードで撮影

作例(5)背景ぼかしモードで撮影

作例(5)背景ぼかしモードで撮影

ちゃんと使えば背景はボケる

[作例(4)]はPモードで撮影しました。花の後ろにあるイスは結構はっきり写っています。一方[作例(5)]は背景ぼかしモードで撮った作例です。後ろのイスやカーテンがボケているのがわかります。このように、カメラの推奨どおりの状況で撮影すればちゃんと背景をぼかすことが出来ます。雑貨や花などふわっと大きなボケが欲しいときに使ってみてください。


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