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坂道を撮るVol.112 2013年04月19日更新

先日Twitterから撮影のリクエストが届きましたので今回はこの質問にお答えしたいと思います。質問をおよせいただいた読者様、ありがとうございます。質問内容は「坂道の傾斜を強調する撮影の仕方」ということでした。正直、坂と言う素材を意識して撮ったことがなかったので「指導」などと言うほどのものではないのですが実験的にいろいろやってみましたのでご紹介したいと思います。

傾斜を比較する被写体が必要

まずは傾斜を表現する為には比較するものが画面内にあったほうがよいだろう、と考えました。幸い自宅のまわりに坂道がたくさんあるので、カメラを持って撮りにいきました。とりあえず下り坂を撮ってみる事にしました。昔スキーに行ったとき、いざ斜面の上に立ってみったらものすごい角度に見えたことを思い出したからです。[作例(1)]は近所の坂道で、一度下って下りきったところから上り坂になっている場所です。[作例(1)]が車道、[作例(2)]が同じ道路の歩道です。こうしてみると[作例(2)]の歩道のほうはまったく坂道に見えません。これは途中にある木が邪魔になって道の先にある上り坂が遮られて見えない上に道の傾斜と比較できるものがほとんど写っていないためだと思います。

作例(1)正面から広角で撮影

作例(1)正面から広角で撮影

作例(2)[作例(1)]の歩道部分

作例(2)[作例(1)]の歩道部分

ピント位置によってイメージが変わる

いったん別の坂道に移動してみました。この坂道はものすごく急な下り坂で、下りきると平らな道になっているという状態です。まずは奥のほうの平らな道の部分にピントを合わせて撮ってみました([作例(3)])。次に手前の路面にピントを合わせて撮ってみたのが[作例(4)]です。手前にピントを合わせた[作例(4)]のほうが「坂道を撮っている」感は出ていますが、これはどちらがいいとも決められない感じです。なにか脇役を使う場合など、そのとき撮りたい写真のイメージにあわせて使い分けるといいのではないでしょうか。ついでですがしゃがんでローアングルで撮ったのが[作例(5)]です。こうなると坂部分の路面が見えません。が、「たぶん急なんだろうな」という想像をさせることは出来ると思います。

作例(3)奥のほうにピント

作例(3)奥のほうにピント

作例(4)手前の路面にピント

作例(4)手前の路面にピント

作例(5)アングルが低すぎて路面が見えない

作例(5)アングルが低すぎて路面が見えない

望遠で遠くから上り坂を撮る

次にもう一度[作例(1)]を撮った場所に戻って奥のほうの上り坂を望遠で撮ってみました[作例(6)]。かなり急で長い上り坂であることがわかると思います。角度を比較する為に手前の下り坂部分をフレーミングに入れたのと道の脇にある電柱の列が上り坂の傾斜を比較するための素材です。車があることで、坂道の長さもわかりやすくなっています。手前の下り坂が水平の道に見えてしまうのは、ここが下り坂だということを比較する素材がフレーミングに入っていないためだと思います。実際に他の場所でも試して見ましたが、一番手軽に坂道の傾斜を強調するには手前の坂になっていない(傾斜のない)部分を画面に入れつつ、望遠で遠くから「上り坂」を撮るという方法でした。今回の撮影で改めて「坂」を撮ってみましたが、坂道はドラマチックなイメージを作りやすい素材でした。そのうち「坂」と何かを組み合わせて撮ってみたいと思います。

作例(6)[作例(1)]の奥のほうを望遠でアップに<

作例(6)[作例(1)]の奥のほうを望遠でアップに


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