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2010.06.18

【「写真」にもある、ジェネレーション・ギャップ】
世代・年齢層で、「写真」に対する価値観は、どう変わるか?(その2)

文字で書くだけなら、すべて同じように思える「写真」も、その言葉の受け取り方は、世代や年齢層によって違うはず。では、「写真」という用語に対するイメージや価値観には、どのようなジェネレーション・ギャップがあるのか? という話題について考えるシリーズ。前回は、戦前生まれの人にとっての、「写真」との関わり方について取り上げたので、今回は、戦後になってからの時代に注目して、当時の「写真」と、そのころに生まれた人との関係を見てみましょう。

戦後~1950年代生まれにとっての写真=「街の写真屋さんに撮ってもらう白黒の記念写真」
(その親は戦前生まれの世代)

戦後の昭和20年代に生まれた団塊世代と、昭和30年代の前半までに生まれた世代の方にとっても、多くの場合、子供時代の写真は、戦前と同様に、白黒フィルムで撮影されていて、それは機械ではなく、暗室の手作業で現像・プリントされたものであるとみられます。この時代には、戦争が終わって日本にも平和がよみがえり、物資の統制が解かれて、再び、撮りたいときに写真を撮れるようになりました。そして、日本のカメラメーカー各社も、徐々に本格的なカメラ生産に注力し始めました。

ただし、まだ当時のカメラは、一般消費者にとっては高価な贅沢品であり、世帯普及率が低かったことに変わりはありません。ちなみに、フィルム用カメラの中に、「一眼レフ」という形式のカメラが初登場したのも、1950年代のこと。ただし、当初の一眼レフは、現在とはかなりイメージの違うもので、主に報道カメラマン向けとして利用され、一般消費者には、あまり使いやすいものではありませんでした。

そのため、大多数の人にとっての写真とは、未だ家庭で自家用のカメラを所有して、いつでも気軽に撮影するようなものではなくて、商店街などにある、なじみの写真館や写真屋に頼んで、必要なときにだけ「撮ってもらう」ということも多かったようです。例えば、「七五三」など、年中行事に合わせて、写真屋・写真館で本格的な記念写真を撮影する文化・習慣も、この当時から一般に定着していて、現在まで受け継がれているものです。「七五三」とは、本来は、古くからの慣習に従って、子供が節目の年齢になったときに、無事成長を感謝・祈願して、お宮参りに行く(神社に参拝すること)が最も大切な目的で、写真館に寄って記念写真を撮影してもらうことのほうが「おまけ」です。それでも現在では、参拝と記念写真の主従関係が逆になってきた感もありますから、それだけ記念写真というものが、日本の文化として日常生活の中に溶け込んだものと、見ることもできるでしょう。

ちなみに、現在では、キタムラグループの「こども写真館スタジオマリオ」でも、ほぼ通年で、「七五三」の記念写真撮影サービスを行っています(現在は、もちろんカラー写真での撮影です)。そこでは、写真に写るお子さんのご両親より、さらに上の世代に相当する祖父母の方のほうが、写真選びに熱心だったりすることもありますが、そのような例も、おそらくは祖父母世代の方のほうが、かつての写真館・写真屋のシステムを、よくご存知だからなのではないかと思われます。

昔は、写真といえば、自分のカメラで撮るのではなく、写真屋に頼んで撮ってもらうほうが多かった時代もあったわけですから、昭和20年代~30年代ごろの写真屋の業態は、どちらかというと、いまでいう「カメラのキタムラ」よりも、むしろ「スタジオマリオ」のスタイルに近かったわけです。つまり、自分のカメラで撮影する人のサポート拠点というよりは、来店客の依頼に応じた、撮影の請負から写真プリントの作成までを、すべてパッケージで提供するサービス業というのが、一般の人から見た、この当時の写真屋のイメージでした。ちなみに、現在の「スタジオマリオ」の店内で、お客様ご自身が持ち込んだ、自分のカメラを使って写真撮影することは禁止させていただいているのですが、この点も、「スタジオマリオ」が現像サービスの店ではなく、昔の時代からあった伝統的な写真館スタイルでの撮影サービスを提供しているところに理由があります。

昭和20年代の後半までは、まだ日本国内ではテレビ放送(最初はアナログの白黒テレビだけ)が始まる前だったので、映像を見る機会といえば、写真屋で撮ってもらった記念写真か、もしくは映画館で見る白黒映画くらいでした。それは、現在のような、消費される映像情報があふれかえっている時代とは、比べようがないほどの別世界であったはずで、そのような時代における「写真」は、現在よりも、はるかに価値が高く、そして、1枚の写真に込められた、撮る人や、撮られた人の思いも深かったことでしょう。

ところで、戦後の昭和20年代ごろにおいても、写真について知識がある一部マニア層の場合は、自分でカメラを所有し、自分で暗室も用意して、自宅で白黒写真の現像・プリントまで、すべて行うことがありました。こうして少しずつですが、アマチュアカメラマンの裾野も広がっていったのです。ただし、この時代のアマチュアカメラマンは、単なる趣味だけで、わざわざ手間のかかる現像作業を楽しんでいたのではなくて、いまほどには便利なDPE店がたくさんなかったので、実利として必要であったから自分で現像していたわけで、白黒写真や、その現像作業に対する感覚も、現在とは違っています。

団塊世代の方の場合、戦前生まれの親兄弟が、プロの写真屋ではなくても、いくらか写真の知識を持っていたのであれば、自家現像した白黒の古いスナップ写真が、自宅に保存されているのではないでしょうか? もし、そういった写真があるなら、まだ戦後間もない当時にスナップ写真を撮って、現像・プリントできたことだけでも貴重なので、ぜひ、これからも大切に保存しておいてください。

1960年代生まれにとっての写真=「家庭で撮る白黒フィルムのスナップ写真」
(その親は昭和1ケタ生まれごろの世代)

昭和でいうと30年代の後半。当時は高度経済成長期で、日本のカメラメーカーも飛躍的な発展を遂げることになったわけですが、この時代になると、ある程度は、一般消費者の感覚でも納得がいく価格で、カメラが量産・販売されることとなり、各家庭でカメラを所有するようになりました。ちなみに、この時代におけるカメラの普及率は、1世帯に1台あるかないかで、現在のように、1人で何台もカメラを持っているということはありませんでした。

この時代になると、いよいよ一般の人にとっての写真との関わり方も、現在の感覚に接近していきます。それ以前の、写真屋・写真館に頼んで撮ってもらう記念写真だけでなく、一般家庭で、お父さんが子供のスナップ写真を撮影するという例も増えてきました。また、当時は団塊世代が若い学生だったころなので、学校の写真部など、部活動を通じて写真に関わる人も多かったようです。

1960年代を境として、カメラの使い手は、プロの写真屋から、一般の消費者へと拡大、移行していくことになり、そして写真の周辺にある文化も、大きな変革を迎えることになりました。つまり、この時代以降、写真とは、「専門家に撮ってもらうだけのもの」から、「自分でも撮れるもの」へと変わり、カメラは大衆化を志向したわけです。

当時の「写真」は、その多くが、依然として白黒フィルムにより撮影されていたのですが、現像・プリントだけ請け負う写真店(写真館業態ではないもの)は増えていたので、自宅で現像・プリントをしない一般の人でも、より気軽に写真を撮影することは可能となりました。ただし、当時のカメラでは、AE(自動露出)が、簡素なものに限って小型カメラに搭載されはじめたばかり。そして、まだAF(オートフォーカス)は存在せず、ほとんどが自動制御なしのマニュアル式フィルムカメラとなっていました。そのため、素人である一般ユーザーの場合は、ブレやピンボケなどの撮影ミスが、かなり多かったとみられます。この時代に撮られた写真は、撮影操作が完璧ではない、ある意味「味わいのある」ものも多いのですが、そうなるのは、カメラの自動制御が発展途上だったという時代背景も、理由の一つです。

ところで、よくあるカメラの宣伝文句で「キレイな写真」という言い方をしますが、それが何と比較して「キレイな写真」なのか? というと、その真意は、1960年代ごろまでに見られた、未発達のカメラ製造技術を基準としたときに、「それよりはキレイだろう」という意味だと思われます。フルオート対応のカメラと、カラーフィルムで撮影できる写真が登場したのは、もう少し後の時代ですが、それは間違いなく、フルマニュアル操作で撮る、白黒写真だけの時代よりは、確かに、誰でもキレイに写せるはずということらしいです。

1970年代生まれにとっての写真=「カラーフィルムで撮るスナップ写真が当たり前」
(その親は戦後生まれの団塊世代)

1970年代生まれは、団塊ジュニアとも呼ばれます。この団塊ジュニアは、生まれて最初に撮影された写真から、その全部がカラー写真で残っている、初めての世代に相当します。これを逆に言うと、団塊ジュニアより後の世代では、写真といえば「カラー写真が当たり前」であって、まったく白黒写真を知らないということです。

ただし、1970年代には、まだデジカメはなかったので、撮影にはフィルムカメラだけを使っていましたが、この時代から、カラーフィルムの消費量が、白黒フィルムの消費量を上回るようになり、カラー写真の普及が加速しました。カラーフィルムそのものは、戦後間もないころには、すでに開発されていましたが、初期のカラーフィルムは、性能が低いわりに価格は高かったので、あまり一般消費者向けとしては普及していなかったのです。しかし、1970年ごろまでには、カラーフィルムとカラープリントの技術が進化したので、カラーフィルムを装填して撮影するだけで、後は、写真屋に注文して現像すれば、そのままカラー写真のプリントになるという、一般向けサービスが全国規模で実現しました。こんな現在では当たり前の技術が一般に普及したのも、実は、以外と近い時代の1970年代よりも後だったのです。このあたりの世代から、「写真」のイメージに対するジェネレーション・ギャップは、技術革新の速度に呼応して、徐々に大きくなっていきます。

ちなみに、団塊ジュニアの子を撮影したのは、その親である団塊世代ですから、団塊世代は、戦後のカメラと写真の歴史を、白黒フィルムから、カラーフィルム、APSフィルム、そして現在のデジカメまで、全体にわたってリアルタイムで、ユーザーとしてなぞってきたことになります。(おそらくは、メーカーの開発担当者も、同じ団塊世代だったのでしょう。)となると、カメラマニアの場合でも、最もいろいろな種類のカメラ遍歴が楽しめた世代といえば、やはり団塊世代ということになりそうです。

ところで、デジカメ全盛時代のいまにあって、なおフィルムを支持している愛好家は、団塊ジュニアと、その親となる団塊世代に、最も多いとみられます。しかし、フィルムはフィルムでも、白黒フィルムを自家現像するほどの熱心な愛好家は少なくて、ほとんどのフィルム派ユーザーは、カラーフィルム(ネガまたはポジ)を利用することが多いようです。このようなユーザー層の方にとっては、おそらく、団塊ジュニアが子供時代であった1970年代ごろに知った、この時代なりの写真観が影響して、カラーのフィルムで撮ることを好むスタイルを選んでいるのではないかと思われます。

余談ですが、カラー写真のプリントは、経年変化で色があせても、カラーバランスが崩れるだけであって、独特の味わいがある「セピア色」には、なりません。(カラーネガフィルムの地色は、セピア色ではなくて、単なるベース色です。)セピア色とは、白黒写真が経年変化で少し劣化した状態のときにだけ、見られる色調だからです。昔を懐かしく思い出すようなニュアンスを込めて、慣用的に「セピア色の○○」と表現したりする言葉がありますが、そのように、「セピア色の写真」を、過去の記憶の象徴として受け取る感覚を持っている人は、おそらく、白黒写真を知っている、団塊ジュニア以前より年上の世代に限られる可能性があります。(それより若い世代では、この慣用表現と、実物の写真との関係が、いまいちピンとこないことがあり得る。)こんなところにも、「写真」のジェネレーション・ギャップが、やはりあるのでしょう。つまり、例えば親子であっても、親である団塊世代が、セピア色の写真の意味を知っている一方で、子である団塊ジュニア世代は、それを見た経験がない、ということになるわけです。

(次回に続きます)

 
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