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2009.07.03

【日食撮影特集】
太陽を安全に撮影する方法

7月22日に、日本国内の一部で皆既日食が、日本全国では部分日食が観測できます。もちろん、晴れていればの話ですが。そこで、日食の被写体となる、太陽の安全な撮り方について、解説します。

「安全+第一!」

「安全第一」といっても、工事現場の話ではありません。太陽を撮影する場合は、直射日光の強い光から、目を保護する必要があるのです。この点は、肉眼で観測する場合でも、撮影する場合でも求められる基礎知識。太陽を撮影するときには、写真が上手に撮れるかどうかより、安全確保のほうが最重要課題なのです。

高層ビルの展望台などに据え付けてある、100円玉を入れて見る望遠鏡には、「絶対に太陽を直接見ないでください」と書いてありますが、カメラでもそれとまったく同じで、太陽の光を直に見てはいけません。撮影時には、ファインダーが見られるくらいに、フィルターを使って減光する必要があります。

写真の撮影に失敗するだけなら、「失敗しちった~!(笑)」で済みますが、望遠鏡や望遠レンズを通して太陽の光を直視すると、虫メガネで紙が焦げるのと同じで、目の網膜に光と熱が集まってしまいます。だから、日食撮影の被写体が太陽であることを忘れず、十分に注意して観測、撮影してください。

なお、肉眼用の日食グラスを装着した状態で、望遠鏡や双眼鏡を覗くのは、逆効果にしかならないので禁止です。理由は、減光用グラスは色が黒いので、望遠鏡を覗くと集光を助長して穴が開き、結局は裸眼で見ているのと同じになるから。

撮影には、ND400以上のフィルターを

太陽の撮影では、「ND400」などの、特に濃い減光用フィルターを、カメラに装着します。普通のカメラとレンズだけでは、露出値を、最も数字の大きなf値(絞り値)と、上限のシャッター速度に設定しても、まだ明るすぎるので、カメラのダイヤル設定では足らない分を、フィルターで大きく減光するわけです。ND400フィルターを付けると、空や地上の景色は、ほとんど真っ黒になるので、太陽に合わせた露出では、太陽しか写りません。

また、ISO感度を下げることによっても、写真の上では減光の効果が得られるので、デジタルカメラの場合、普段はISO400や自動設定で撮っていても、太陽を撮る場合は、ISO50、なければISO100などのモードを選択するべきです。昔の古いフィルムカメラは、シャッター速度が最も速くて1/1000秒だったので、低感度フィルムを使用し、ND400のほかに、ND8などのフィルターをもう1枚重ねて撮影したものですが、いまのカメラは、1/4000秒、または1/8000秒の高速シャッターが使えるので、ND400だけでも撮影は可能とみられます。とはいえ、露出設定の自由度を確保するには、いまでもND400+ND8がおすすめです。

撮影時の具体的な露出値は、日食の欠け具合によって変わるので、正確には、「天文年鑑」などの専門書や、天文関係の雑誌などを、事前に見て確認しておいてください。でも、せっかくなので、本番の前に1回くらいは、テスト撮影をしてみましょう。日食の日でなくても、太陽は毎日出ているので、テスト撮影だけは、世界中どこでもできます。機材の扱い方を練習して、操作に慣れておいたほうが、二度やり直しはできない日食の撮影を、確実に行う上でも安心です。

なお、日食観測で、ND400フィルターを付けたカメラは、撮影用のみに使用。目視での観測は、カメラのファインダー越しではなくて、キタムラ各店にて発売中の日食グラスで見ることをおすすめします。NDフィルターは、あくまで撮影専用のもの。太陽を目で見るための道具ではないので、長時間、ファインダーを凝視することは避けたほうが安全です。ちなみに、望遠鏡にカメラ用のNDフィルターを付けて接眼レンズを覗くのは、使い方として根本的に間違っています。望遠鏡で太陽を観測する場合は、太陽の像を専用のスクリーン(太陽投影板)に映して、レンズを直視しないで見るという方法をとるのが正解で、専用のアクセサリーがあります。

ND400フィルターを購入の際は、使用するカメラのレンズに書いてある、フィルター径の数字(寸法mm)を確認してください。

太陽を撮るためのカメラ機材

太陽の撮影には、以下に挙げる条件に合うカメラが必要です。

  1. NDフィルターが装着できること
  2. シャッター速度がなるべく高速であること
  3. なるべく絞り込めるレンズを使うこと(最小絞りのF値が大きいもの)
  4. 低感度側に余裕があること
  5. ピントを無限大(∞)にセットできること
  6. マニュアル露出モードがあること

以上の条件すべてを見たすのは、一眼レフだけです。ただし、今回の日食は、デジタル一眼レフが普及して以降では、初めての本格的な機会となりますので、実は、あまりデジタル撮影のノウハウが蓄積されていません。そういった意味では、壮大な実証実験の機会でもあります。しかし、CCDなどの画像センサーや、露出計、液晶モニターなどへの影響が心配な方は、日食だけは、フィルムカメラで撮影することも検討してください。フィルムカメラなら、どんなに最悪でも、フィルム1本が台無しになるだけで済みます。

フィルムで撮影する場合は、必ずISO100以下の低感度フィルムを選びます。高感度フィルムを使うと、何のためにNDフィルターがあるのか、わからなくなりますので。

コンパクトデジカメの場合は、フィルターの装着ができないものが多く、シャッター速度が低め、絞りもf8かf11が上限になる例が多いほか、ほとんどの機種では、ピントを常時無限大にマニュアルセットできないので、太陽の撮影には向かないものと考えてください。また、マニュアル露出が付いていない機種がほとんどなので、日食の撮影には適しません。

もう一つの問題として、太陽を撮る場合に発生しやすい「スミア」の対策があります。「スミア」とは、点光源を撮影したとき、その光源を貫くように、光学的には存在しないはずの1本の光の筋(輝線)が、画像に写ってしまう現象。これは、フィルムカメラでは絶対に起きないので、デジタルカメラに特有のものです。特に、画像センサーがCMOSではなく、CCDである場合に、構造上の問題として発生しやすく、また、シャッター機構が、機械式シャッター併用ではない、単なる電子シャッターの場合は、ほぼ必ずスミアが出ます。デジタル一眼レフの場合は、基本的に機械式シャッターが付いているので、デジタルカメラで太陽を撮影する場合は、必ず一眼レフを選ぶべきでしょう。

ただし、ニコンD40や、それ以前に発売されたD70や、D50、あるいは、2000年代(00年代)の前半ごろに発売された古いデジタル一眼レフなどの場合は、電子シャッターを使っている機種があるので、スミアには注意が必要です。

以上は、普段の欠けていない太陽を撮る場合の条件ですが、実際に日食を撮影する場合には、さらに注意すべき点が一つあります。それは、デジタルカメラでは、なるべくライブビューを使わないことです。日食は、当然ながら屋外撮影となり、全工程を通して観測すると、だいたい2~3時間くらいかかります。皆既日食の場合、100%欠けている時間は5分程度ですが、その前後に部分食となっている時間があるので、合計の観測時間としては、皆既にならない地域の部分日食と同じです。こんなに長い時間、ライブビューで連続的に撮影していると、バッテリーを消耗してしまうほか、画像センサーが過熱する可能性もあるので、おすすめできません。だから、基本的には、光学ファインダーを使うべきです。

太陽の撮影に使うレンズ

日食は、太陽を、月が隠す天文現象です。その太陽と月は、実際の直径は違いますが、地上からの見かけとしては、ほぼ同じ大きさになります。したがって、写真に撮ったときの像の大きさは、レンズのミリ数を1/100にした寸法(35ミリ判フィルム換算の場合)になると、考えてください。つまり、日食の撮影で迫力ある写真を求めるなら、超望遠レンズが必要です。

とはいえ、画像センサーがAPS-Cサイズのデジタル一眼レフであれば、35ミリ判換算したときに約1.6倍の望遠効果が得られるので、300mm程度の望遠レンズでも、それなりには記録として役立つ写真を撮ることが可能です。また、有効画素数の多いデジタル一眼レフで撮影すれば、後で、画像内の必要な部分だけトリミングで切り出し、デジタルズームの代わりとすることもできます。デジタル画像は、ピントさえ合っていれば、あとで画像を再生するときに拡大して見ることは十分に可能ですから、プリントしないのであれば、レンズは標準ズームだけでも構いません。あきらめずに、持っている機材を最大限に活用して日食撮影を楽しみましょう。

日食の様子を1コマずつ、日の丸構図で撮影する場合は、シャッター速度は最高速が使えるので、撮影は手持ちでもOKです。太陽は位置が動くので、手持ちのほうが撮影は簡単でしょう。ただし、多重露光機能が付いているカメラを使用して、1枚の写真の中で時間の経過をとらえて、太陽の動きと、欠けていく様子を、連続的に撮影する場合は、頑丈な三脚を併用する必要があります。

撮影当日までの準備

日食を撮影する当日は、カメラ機材、メモリーカード、フィルム、電池(充電)などの装備品を念入りに確認して、絶対に忘れ物をしないようにしましょう。日食が始まってから忘れ物に気が付いても、対処できませんから。日食の様子を、一定間隔の時間を空けて追跡撮影する場合、日食が始まったら、その後は、日食が終わるまでの最長3時間程度、撮影を中断できなくなるので、機材以外にも、必要なものがあれば事前に揃えておきましょう。備品リストを紙に書いて、確認するのがおすすめです。

また、科学的に価値のある記録にするためには、シャッターを切る時刻をあらかじめ決めて、しっかりとした撮影計画を立てておきたいものです。撮影のタイミングを数分ごとの等間隔として、時間の経過を正確に追って撮影すれば、後で見たときに、月の動き方を分析できます。今回の日食は午前中に観測されるので、撮影計画は、前日までに考えておきましょう。

デジタルカメラの場合は、JPEG画像1点ごとに、露出データや時刻データが自動的に記録されるので、撮影に専念することができます。ただし、内蔵時計が狂っていると意味がないので、撮影開始前に設定を確認しておきましょう。フィルムカメラの場合は、日付写し込み機能がない場合は時刻を自動記録できないので、手書きでメモを残すことになります。フィルムカウンターと撮影時刻を書きとめて、現像後に照合できるように、紙と筆記用具が必要です。できれば、露出データ(シャッター速度と絞り値)も、一緒に記録しましょう。

なお、2本以上のフィルムで撮る場合は、使ったフィルムの順番がわかるように、フィルムケースなどに番号を書いて、フィルムごとにメモを対照できるように整理します。そして、フィルム1本の最終コマまで撮影したときは、カメラからフィルムを出す前に、巻き戻しを忘れないように注意してください。普段はデジタルカメラを使うことが多くて、たまにしかフィルムカメラを使わない場合、うっかりして巻き戻し操作を忘れることが、意外によくあるものです。

あとは日食の当日を楽しみに待つだけですが、実際に撮影するときは、真夏の炎天下に、屋外で長時間にわたって太陽を観測し続けることへの対策も、お忘れなく。日食を見るには、天気が晴れているのが絶対条件ですが、天候がベストなら、気温も相当に高いはずです。また、必ず日焼けはします。自分自身の暑さ対策、汗対策のためにタオルを用意したり、水分補給のための飲料水や、日焼け止めを持っていくなど、撮影機材のほかにも、自分なりに必要と思うものを準備してください。無理をすると、高確率で熱中症になります。座って休憩できるように、レジャーシートや、アウトドア用の持ち運べるイスなどを用意するのも良いでしょう。また、カメラのほうも、撮影していないときには、直射日光を避けるため、乾いたタオルをかけておくなど、過熱しないように注意したいものです。

 
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